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アフターコロナはリアル旅行会社の人間力を強みに—日本ツアーサービス代表取締役 馬場謙志氏

  • 2021年10月13日

コロナ禍で団体大幅減も営業継続
オリパラ受け入れ業務は大きな財産に

 神戸市に本拠を置き、関西を中心にビジネスを展開する日本ツアーサービス。法人から各種団体や個人旅行までを対象に国内外の旅行の手配や企画旅行を提供している。Jリーグ「ヴィッセル神戸」の遠征や合宿をサポートするなどスポーツ分野を得意とし、東京オリンピック・パラリンピックの事前合宿受け入れ業務も担当した。「これからは人間力で仕事を取ってくることが大切になる」と話す代表取締役の馬場謙志氏に、同社の強みやアフターコロナで必要なことについて話を聞いた。(聞き手:弊社代表取締役社長兼トラベルビジョン発行人 岡田直樹)

馬場氏

-まず、日本ツアーサービスおよびご自身のご紹介をお願いいたします。

馬場謙志氏(以下敬称略) 創業は1978年、今期で44期目になります。2018年に旅行業1種の登録をしました。海外業務渡航と法人団体営業が中心の総合旅行業者です。社員が添乗員で同行する海外展示会ツアーや国内の社員旅行を得意としています。特徴としては、プロサッカーチームやバレーボールチームの遠征手配などを手掛けているところです。

 私自身は1989年、父が興した弊社に入社、毎日飛び込み営業をやっていました。当時業務は国内旅行だけでしたが、海外の仕事がしたくて必死に勉強しました。ある日訪問した鉄鋼商社から出張手配のお仕事をいただいたのが、海外旅行取り扱いの始まりです。2006年に代表に就任、今年で16年目を迎えます。

 1995年の阪神淡路大震災で神戸は壊滅し、事業の存続も危ぶまれ、数名の解雇者も出してしまいました。その時は本当に辛く、二度とこのようなことがないようにと誓いました。今回のコロナ禍では、会社都合の解雇はせず、皆で乗り越えて今日までやってきました。

-コロナ前の国内旅行、海外旅行の取扱比率と、コロナの影響を受けた直近1年の状況をお聞かせください。

馬場 2019年の実績は、売上ベースで海外60%、国内40%でした。2020年4月以降は、海外の取り扱いは一部現地駐在員の渡航を除いてほとんどなくなりました。元々海外業務渡航と国内法人団体旅行が中心で、その分野の旅行が消滅したので、どうしようかと悩みましたが、あまり力を入れてこなかった国内個人旅行の販売方法を皆で研究し、営業力を活かして既存顧客からのご紹介で新しい販路を作りました。

 また、弊社のことを海外しか扱っていない旅行会社と思っている取引先も多かったので、チラシなどで国内旅行を訴求したところ、想像よりも販売は伸びました。リアルの旅行会社に頼む意味のあるものを提案すれば、まだまだチャンスはあると思っています。

 そうした努力の結果、度重なる緊急事態宣言と海外旅行が戻らず苦戦していますが、何とか粗利ベースで2019年の50%近くに戻ってきています。

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