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ハワイの「今」を駐在員の視点から-州知事の渡航自粛要請、ロックダウン再び?

ハワイにおける新型コロナワクチン接種状況

 ワクチン接種は、5月より12歳以上の全州民が対象となっており、8月13日からは臓器移植やガン治療などで免疫力が低下している人を対象にした3回目のワクチン接種も開始されています。8月末時点での2回接種完了者の割合は全州民の63.1%となっており、島別ではオアフ島が65%で最も接種率が高く、マウイ島のみが56%と60%台に達していない状況です。ただ、12歳以上のワクチン接種可能な年齢層に限っては、州全体で既に73.9%となっています。

 減速していたワクチン接種ペースですが、新規感染者数の急増、最近の入院患者の91%がワクチン未接種者であること、30代40代で重症化している患者が出ている事実などが報じられたことにより、ワクチン接種に対する州民の関心は再び高まり始めています。また、FDA(アメリカ食品医薬品局)によりワクチンが正式に認可されたこともあり、職場でのワクチン接種の義務化が更に進展しています。主なところでは、州・市郡政府に務める公務員、ハワイアン航空など地元大手企業、教育機関では、ハワイ大学の全学生、公立高校のスポーツ部などが義務化を発表しています。いずれも強制はされませんが、ワクチン非接種の場合は、毎週自費でのPCR検査が必要となるので、接種は進むと思われます。

ハワイにおける現在の規制の状況

 ワクチン接種が進み、ホノルルでは「禁止」や「閉鎖」という規制は無くなり、「密を避ける」ための集会人数制限として、屋内25名・屋外75名と設定されていました。しかしながら、収束の気配を見せないデルタ株に対処するため、8月25日より屋内10名・屋外25名まで、と再強化されました。また、レストランやバーも収容定員の50%と制限が厳しくなりました。状況が改善しない場合は、4週間後の9月22日以降も規制継続となります。

 マスクに関しては、引き続き「室内では着用が必要」としており、ソーシャルディスタンスの徹底も継続して行われています。

自主的にマスク着用でスポーツを楽しむ子供たち。室外でもマスク着用の人が増えてきました。

 その他、秋に開催予定だった大規模イベントも中止となっています。主なイベントとしては、例年10月にハワイ島で開催されているトライアスロンの世界大会「アイアンマン・ワールドチャンピオンシップ」が昨年に続き中止が発表されました。また、プロのスポーツチームがないハワイでは人気の高いハワイ大学の学生スポーツ、フットボール、野球、バレーボールなど、全てが無観客で開催となりました。

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