【ドバイ現地レポート】10月の万博開催を控えるドバイの現況

  • 2021年9月29日

ワクチン接種状況

 ドバイ政府は製薬会社と協力してワクチン接種試験を支援した結果、ワクチンを相当量の在庫を確保して2020年12月からの接種を開始しました。すべての国民と居住者は無料でワクチン接種を奨励され、多くの医療施設で1日平均2万9480人がワクチン接種をしています。ワクチンはファイザー、アストラゼネカ、シノファーム、モデルナ、スプートニクVのいずれかを選択することができます。

 2021年8月現在の1回目ワクチン接種者は84.2%、2回接種者は74.2%となっており、接種率は世界のトップレベルである事を強調しておきます。
参照:日本経済新聞 チャートで見るコロナワクチン 世界の接種状況は

観光産業における影響

 昨年のロックダウン時にはホテル、レストラン、バー、ナイトクラブ、美術館、ビーチ、公園などが閉鎖となり、再開まで多くの従業員が余剰人員となり事業を継続する事ができませんでした。しかし政府や国民の努力により現在ではナイトクラブを除く各施設は、2021年5月より100%の稼働率で営業再開、開放されています。営業は再開、開放されていますが公共の場でのソーシャルディスタンスとマスクの着用は義務化されています。

現在はジュメイラ パブリック ビーチも再開している

 ドバイへの旅行ですが、出国前72時間以内に受診したRT PCR検査の陰性証明書を携行する必要があります。ドバイへ到着した際の検疫と隔離措置はありません。また帰国については、こちらも出発前72時間以内に受診したRT PCR検査の陰性証明書を携行する必要があります。尚、UAEではIATAワクチンパスポートの導入について協議中との報道がされています。

 ドバイは2020年7月に世界からの旅行者の受け入れの再開をしており、2021年10月に開催されるドバイ万博の準備もすすめられています。万博は2500万人の来場者を目標としており、受け入れのために数千人の市民や居住者が万博を手伝うボランティアとして登録しているそうです。また新たな高速道路が建設されたり万博会場へのメトロの新路線ができました。そのほか、会場内にはRove Dubai Expoホテルが新たに建設されています。

 ドバイはこの1年で410万人もの旅行者が訪れており、コロナ前とほとんど変わらない風景が戻ってきています。

荒木克周
アーク・スリー・インターナショナル メディア事業部 執行役員
1992年に日本旅行に入社し海外旅行セールス、ヨーロッパ・アメリカ旅行商品企画を担当。 2009年にアーク・スリー・インターナショナルに入社。海外旅行商品企画 国内旅行商品企画を担当し、2021年5月よりミーティングポイントエミレーツの日本における事業を兼務している。