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HIS、AAAの出資比率引き下げ、持分法適用関連会社へ

  • 2017年5月28日

平林氏  エイチ・アイ・エス(HIS)は5月26日、同社の連結子会社である、タイのチャーター専門会社のアジア・アトランティック・エアラインズ(HB/AAA)について、6月を目処に持分法適用関連会社化することを発表した。航空機リース事業などを展開する香港のSky Cruiser Holdingと、航空会社の設立や運営のコンサルタントなどをおこなうバンコクのAerolanceを引受先とする第三者割当増資を実施するもの。新株を5万3000株発行する予定で、これによりHISグループの持株比率は87.97%から28.16%と低下する。

 26日に開催した決算説明会で、HIS取締役副会長の平林朗氏は、訪タイ中国人旅行者は年間800万人程度で、16年の訪日中国人旅行者数の637万人よりも多いこと、国土交通省が国際民間航空機関(ICAO)などの動きを受けて、タイ国籍の航空会社の新規就航を制限していることを説明。その上で、「タイと中国は2国間の航空協定により、自由に路線を運航できるため、経営権を中国の会社に渡すことでさらに成長できると判断した」と話した。

 今後、HBは資金調達による財務基盤の強化に加え、Aerolanceによる経営基盤の強化をはかる。また、Sky Cruiser Holdingによる追加機材の調達および、同社のネットワークを活かした中国を中心としたアジア圏への新規路線の開設などを推進。タイにおける定期航空会社としての地位の確立をめざすという。

 HBはHISが2012年に設立。バンコクを拠点に、定期便として瀋陽/バンコク、プーケット線を、定期チャーター便としてバンコク/新千歳間をそれぞれ運航するほか、繁忙期には日本の各地域からチャーター便を運航している。なお、今後の路線計画などの詳細については明らかにしていない。