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タイ・TCEB、日本MICEの誘致強化、助成金設定-15年度は10%増目標

  • 2015年4月26日

TCEB副会長、戦略企画開発担当のスパワン・ティーララット氏  タイ国政府コンベンション&エキシビションビューロー(TCEB)は、日本市場への取り組みを強化する。このほど都内で開催した記者会見では、TCEB副会長、戦略企画開発担当のスパワン・ティーララット氏が日本市場向けの特別助成金や支援策を紹介。「日本向けには特別なプロモーションを設定している」とアピールした。

 TCEBによると、2014年度(2013年10月~2014年9月)の世界からのMICE目的の訪問者数は91万9164人。訪問者数の1位は中国で、インド、マレーシアと続いた。日本は9位で、前年比81.28%増3万1733人。また、MICEによる収益では、総収入は2973億4000万円で、このうち日本は9位で76.95%増の114億1000万円。

 ティーララット氏は日本市場の特徴として「展示会の割合が(他国に比べ)非常に大きい比率を占めており、アジア市場で第1位」と説明した。TCEBによると、世界全体では訪問者、収益共に1位がコンベンション、2位がインセンティブ、3位がミーティングで4位が展示会。しかし、日本市場では訪問者数の総計では1位がコンベンション、2位が展示会、3位がミーティング、4位がインセンティブで、収益では展示会がコンベンションと逆転して1位となっている。

 2015年度は、世界からの訪問者数で14年度比17%増の103万6300人、収益で22%増の3929億5000万円をめざす。日本では具体的な数値は明かさなかったものの、10%増をめざす方針。展示会の割合が高い傾向は今後も継続するとの予想で、コンベンションとともに誘致を強化していく。15年度第1四半期(2014年10月~12月)で見ても、訪問者数で前年度比45.76%増の5893人、収益で127.81%増の21億6000万円と好調だ。

 また、ティーララット氏は今年4月上旬に、昨年5月に出された戒厳令が解除されことについて言及。「更にMICEに対する需要や期待値が広がっている」と今後の更なる成長に期待を示した。

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