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シカゴ、観光デスティネーションとしての可能性-IPWより

  • 2014年7月3日

シカゴ美術館で米国屈指の美術コレクションを
ショッピングや試合観戦との組み合わせも

点描画の傑作、スーラ作「グランドジャット島の日曜日の午後」 シカゴでの美術館めぐりも楽しい。シカゴ美術館は米国の3大美術館のひとつ。特に印象派のコレクションが充実しており、門外不出のスーラの大作「グランドジャット島の日曜の午後」を中心にモネ、ゴッホ、ピカソ、マネ、ゴーギャンなどの作品が揃う。アメリカンアートでは、エドワード・ホッパーの代表作「ナイト・ホーク」が目玉だ。近年増築により拡大、充実を続けているミュージアムとして、Uボートの実物展示で有名な科学産業博物館、全米屈指の規模のシェッド水族館、フィールド自然史博物館も見逃せない。

 また、シカゴには米国を代表するショッピングエリアで有名店、デパートが並ぶマグニフィサント・マイルがある。さらに、大リーグチームのカブスとホワイトソックスの本拠地であるため試合観戦と組み合わせた提案も可能。交通網も高架鉄道や地下鉄など公共の乗り物が利用しやすいので、楽に移動ができる。治安もよく、街のサイズも広すぎずちょうどいいため、朝から晩まで遊べる満足度の高いプログラムを組むことができる。ニューヨークとの違いのひとつとして、シカゴの人の親切さとホスピタリティもプラス要素だ。


シカゴ商品の造成に意欲、イリノイ州の町ガリーナに注目も

日本でもブレイクが予測されるガリーナの街並み IPW参加者からは、シカゴ関連商品の造成に対する意欲が示された。ワールド航空サービス社長の松本佳晴氏は「シカゴはあちこちにアートがあふれている街というのが第一印象。また、ミシガン湖のほとりにあり、シャープな建築と公園と水辺の織り成す景色が美しい。夜景も最高。実際にシカゴを見て商品化を確信した」と意気込みを語った。

 さらに、昨年、米国の旅行雑誌「コンデナスト・トラベラー」で米国人気都市ランキングトップ10の第2位にランクインしたイリノイ州ガリーナを訪問したと話し、「ヒストリカルな町並みがすばらしく即、企画をつくり発表した。今後、確実に注目されていくと思う」と語った。

 また、日本橋トラベラーズクラブの西山氏はIPWのポスト・ツアーで、シカゴが起点の「ルート66」に沿って、セントルイスまで古い町や歴史的な名所や大河などを訪問。体験を活かし、「大都市シカゴとローカルの魅力を合わせた物語のある企画を作成中。ガリーナやクリスマス企画にも注目している」とし、「従来の米国のツアーは点と点を結ぶことが多かったが、欧州型の地を這う線の旅が実現できるエリアであることが分った」と新企画に意欲を見せた。

 通り一遍にシカゴについて説明すると「ニューヨークと何処が違うのか?」という反応をされることが多いのがシカゴの課題。今後、旅行会社各社には具体的にシカゴ観光の魅力をアピールできる、発信力ある企画商品の登場を期待したい。