井手新長官、日本の安心、安全訴え-WTTC会場で訪日アピール

  • 2012年4月19日

Japan Thank Youラウンジには多くの海外からの参加者の姿が 観光庁は第12回WTTCグローバルサミットの東京サミット開催に伴い、訪日促進プロモーションとしてWTTC会場にJapan Thank Youラウンジを設置した。観光庁長官の井手憲文氏は「ラウンジを通じて、日本には北海道から沖縄まで多様で個性のある観光資源がたくさんあることを発信したい」と設置の意図を説明。海外からの参加者に対し「東北地方はほんの一部を除いてほとんど放射線量も低い。安心して東北を含め日本にお越しいただきたい」と呼びかけた。

(左から)観光庁長官の井手憲文氏、WTTCプレジデント兼CEOのデービッド・スコーシル氏、WTTC日本組織委員会委員長の西田厚聰氏、実行委員会委員長の田川博己氏  井手氏は今回のサミットについて、「世界中の観光産業の方々に、東北地方が正常な状態に戻っているということを理解してもらえた」と評価した。

 また、WTTC日本組織委員会委員長で日本観光振興協会会長の西田厚聰氏は4月18日に開催した記者会見で、日本の課題として観光産業のGDPの低さを挙げ、今後の成長のためには訪日外国人旅行者の増加が最大の課題と指摘。訪日外国人旅行者の拡大のため、サミット参加者に対し「国に戻った後で、四季折々の魅力や固有の文化、最先端技術、ポップカルチャーなどを、日本に直接来て見てもらえるよう紹介してほしい」と訴えた。

 ラウンジには全国各地から北海道、東北観光推進機構、和歌山県と田辺市など12自治体が観光PRブースを出展し、地元料理の試飲・試食や伝統芸能体験を提供。東北観光博のピーアールも合わせて実施した。観光庁国際交流推進課によると、東京サミット2日間合わせて1000人弱が来日したという。

 なお、観光庁ではサミットに合わせて来日した世界の観光関連企業のCEO50名に「現在の日本」に対する印象を語ってもらうインタビューも実施。今後観光庁や日本政府観光局(JNTO)の外国人向けウェブサイトで掲載するなど、訪日促進ツールとして活用していく方針だ。