LCCと日豪旅行市場-ジェットスター・ジャパン講演を中心に

  • 2012年4月10日

コスト削減とブランドイメージが重要

ジェットスター・ジャパン常務取締役の西尾忠男氏  西尾氏は、安価な運賃の提供のためには空港関連コストの削減が課題だと語る。特に日本は着陸料、ターミナル使用料、保安料など空港関連コストが他国に比べて高い。JQの場合は空港関連コストが費用の25%を占めており、他国と比べて10倍近い費用がかかっているという。

 コスト削減の対策として、西尾氏は空港との協力体制の確立が重要だと強調する。オーストラリアでは空港と航空会社が長期契約を結び、乗客数に連動した施設料の値下げなどのインセンティブ契約を設定し、それに見合った路線展開や投資を航空会社側も実施している。たとえばJQとゴールドコースト空港は2004年に長期間契約を締結し、共同でターミナルを建てるなど取り組みを進めた結果、旅客数が2倍に増え、空港関連収入も増加した。西尾氏は空港を活用する旅客が増えれば空港側にもメリットが生まれるとし、「空港とwin-winの関係を築いていきたい」との考えを示した。

 また、西尾氏は低価格に加え、「LCCが生き残っていく上では値段を安くするのは当たり前。ジェットスター・ジャパンがめざすものはブランドイメージ」と、ブランドイメージも重視する。オーストラリア内で実施したアンケートでも、LCCの選択理由は1位が値段、2位がブランドという結果だったという。

 ジェットスター・ジャパンはカンタス航空(QF)、日本航空(JL)、三菱商事の3社による出資で立ち上げた会社だ。西尾氏は「日本にJLブランドは定着しており、JLの影が見えると運賃が高いのではと思われる」ことから、極力JLのカラーは出さず、JQのブランドを活用して消費者に訴求していく考えを示した。