4月の海外旅行取扱額11.4%減、主要59社-運航便減影響、訪日は7割減に

  • 2011年6月17日

 観光庁が取りまとめた、主要旅行会社59社の2011年4月の海外旅行取扱額は、前年比11.4%減の1352億2193万7000円となった。3月に引き続きマイナス成長となったが、その理由として東日本大震災の影響による日本路線の航空便の一部縮小をあげている。主要ブランドの募集型企画旅行に限ると、6.3%減の419億7964万3000円で、取扱人数は14.5%減の24万8740人。

 会社別の取扱額では、ジェイティービー(JTB)グループ14社合計が3.7%減の274億6602万1000円と1位に返り咲いたが、前年比では減少した。プラス成長したのは14社で、i.JTB(67.2%増)、楽天トラベル(23.5%増)などが伸び率が高い。一方、メディア系の阪急交通社(22.9%減)、読売旅行(47.3%減)は大幅な減少となっており、震災後の広告自粛の影響がうかがえる。

 また、外国人旅行が76.8%減の14億6512万9000円と大きく落ち込んだ。日本路線の航空便の減少のほか、原子力発電所事故を理由にした各国が日本への渡航自粛・延期勧告によって個人旅行、団体旅行ともにキャンセルが続いた。主要ブランドの募集型企画旅行では、88.1%減の4767万9000円、取扱人数では90.4%減の2104人となっている。

 このほか、国内旅行は西日本、九州方面の商品が堅調に推移したものの、27.2%減の2103億2543万円と減少。海外旅行、国内旅行、外国人旅行をあわせた総取扱額は、22.5%減の3470億1249万6000円となった。


▽主要旅行会社取扱概況
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