トップツアー、10年度は減収増益−営業利益は47%増

  • 2011年4月5日
 トップツアーの2010年12月期(2010年1月1日〜12月31日)の業績は、前年同様の減収増益となった。長引く円高や経済の不透明感、旅行会社の競争激化による販売価格の低下などの影響を受け、取扱高は前年比1.7%減の1184億3800万円となり、営業収益も6.1%減の155億3000万円となった。これに対し、営業費用は業務効率化と人件費削減により8.9%減の128億1400万円、また一般管理費も1.6%減の18億7900万円と減少したことで、営業利益は46.9%増の8億3600万円と大きく増加した。経常利益は41.3%増の8億9200万円となり、早期退職割増金等9900万円を特別損失として計上したものの、当期純利益は前年を大きく上回る95.7%増の7億500万円となった。

 期間中の海外旅行は、取扱額は8.5%増の313億5000万円と増加したが、営業収益は2.1%減の36億7600万円と減少。国内旅行では取扱額が3.4%減の812億6000万円、営業収益が6.2%減の108億7900万円となった。訪日旅行は取扱額が10.6%増の43億4000万円、営業収益が6.2%増の7億3900万円だった。

 団体旅行では渉外営業を強化し法人旅行分野の拡販をはかるとともに、製薬業界を中心に会議ビジネスの獲得に注力するなどの取り組みを実施。新規顧客の開拓が進んだことで取扱額は前年を上回ったが、競争激化により営業収益は若干下回った。個人旅行では、サプライヤーの直販化を含めたインターネット購入への転換やコミッションの低額化の進行により、取扱額と営業収益は前年を下回った。また、訪日旅行では、5月1日付けで国際旅行事業部を設立し、法人インセンティブ旅行部門と個人レジャー旅行部門を統合し、大きな成長が見込まれるアジアマーケットを拡販する体制を整えた。