全日空、燃油サーチャージを復活−設定期間を2ヶ月に、業務の煩雑化に懸念

また、NHでは、再設定にあわせて燃油サーチャージ額の改定期間を3ヶ月から2ヶ月に変更。このため、今回申請した燃油サーチャージ額は10月1日から11月30日発券分が対象で、その基準値は、6月と7月の燃油価格の平均を取って1バレルあたり74.5米ドルとなった。NH広報室では、「以前から、燃油価格の変動をすばやく反映するべきとの声が消費者からあった」と説明。NHではもともと昨年末から1ヶ月での見直しを検討していたものの、燃油サーチャージ額変更の周知期間などを考慮し、2ヶ月にとどめた。今後は、利便性や使いやすさなどの状況を見ながら検討を進めるという。
NHのこの決定は、改定期間を短くすることで、直近の燃油価格の動向と燃油サーチャージ額の乖離による割高感を避けられることから、消費者の不信感を回避する効果が期待できる。その一方、航空会社によって改定期間が異なり、さらに適用条件として発券日ベースと搭乗日ベースが存在するような事態になれば、分かりにくさは増す。旅行会社にとっても、業務の煩雑さが増すことは間違いないだろう。NHの申請も認可を受けていない段階ではあるものの、他社がNHの選択をどう判断するか、注目が集まる。