求人情報

DS模擬問題:韓国編 夏バテ防止メニュー、健康食としての韓国料理

  • 2009年8月24日
問 韓国では、一年で最も暑いとされる時期に夏バテ予防として多くの人が食べる滋養食がある。それは何か

A トックク(韓国式雑煮)
B プルコギ
C サムゲタン
D ビビンバ
          


−−正解は下記へ
                            
                              
ココに注目!



▽特別な日に特別なものを食べる

 韓国旅行の大きな楽しみのひとつは、食にある。世界的な傾向として、人々の「健康」に対する関心が高まる中、キムチに代表される韓国の料理は健康食としても注目されている。

 韓国の人々は昔から、その季節ならではの料理を楽しんできた。例えば新年には、牛肉やネギなどを加えて煮込んだスープに薄く切った餅を入れたトックク(韓国式雑煮)を食し、旧正月の満月(デボルム=陰暦1月15日)には、五穀飯(オゴッパプ)と9種類のナムルを食べる。陰暦の正月15日にクルミを割って食べると一年中腫れ物ができないといわれ、さらに立春には香菜、秋夕(チュソク=陰暦8月15日)にはその年に採れた穀物で作ったソンピョン(三日月形の餅)、冬至(トンジ=陽暦12月22日頃)にはセアルシム(餅)を浮かべたぜんざいを食べる。

 四季折々に見られるこうした慣習は、信仰にもとづいた儀式文化でもあるが、実は科学的根拠のあるものも多い。たとえば、陰暦の正月にクルミを食べるのは、必須脂肪酸が不足する冬、脂肪酸の豊富なクルミを食べることによって、ただれや湿疹を防ぐ効果があるとされる。また、芽吹いたばかりの香菜を立春に食べるのは、生野菜が不足しがちな冬を経た体にビタミンCを補給する意味あいから。いずれも健康に暮らすための昔の人々の知恵といえるだろう。


▽暑い夏の夏バテ予防料理
 
 また、韓国では、陰暦で暑さが本格的にはじまる日を「初伏(チョボク)」、涼しくなりはじめる頃に暑さが戻る日を「末伏(マルボク)」、初伏と末伏の間にあり、一年で最も暑い日を「中伏(チュンボク)」と呼び、この3つを総称して「三伏(サンボク)」というが、この三伏(サンボク)には、夏の暑さに打ち勝つ料理を食べる習慣がある。その代表的料理がサムゲタン(参鶏湯)だ。

 サムゲタンは、ヒナ鶏の腹にもち米やニンニク、ナツメ、高麗人参、松の実などを詰めてじっくり煮込んだ滋養食で、夏の暑さで弱った体を回復させる効果があるといわれている。かつて韓国の人々は、木陰の下や川辺に集まってサムゲタンを食べていたというが、今も毎年、三伏にはサムゲタンの専門店は人でいっぱいになる。日本で土用の丑の日にウナギを食べる習慣と同じと考えるとよいだろう。サムゲタンは外国人にも人気で、もちろん一年中食べることができるが、韓国人にとっては夏の食べ物の印象が強い。白濁した熱いスープの鍋を真夏に汗を流しながら楽しむのが韓国流なのである。ちなみに、サムゲタンは調理時の味付けはほとんどされないので、食べる際に塩やコショウでスープの味を整えて食べるのが一般的。鶏肉は箸でほぐし、好みで塩をつけ、腹の中の具はスープと一緒にスプーンで食べる。鶏の腹に入れられた高麗人参はすでに成分がスープに溶け出しているので食べても食べなくてもよい。

 ソウルにはサムゲタンの専門店がいくつもあるが、なかでも有名な店のひとつが、明洞にある創業1960年の老舗鶏肉料理店「栄養(ヨンヤン)センター」である。メニューは、鶏のオーブン焼きとサムゲタンの2種類だけ。もうひとつ、西小門洞の「高麗参鶏湯(コリョサムゲタン)」は、同じく1960年の創業以来、サムゲタンだけにこだわってきた専門店だ。高麗人参のメッカである錦山で栽培される4年産の錦山人参と、鶏の飼育専門農場で育てられた地鶏オンチュなど、厳選された材料を使うことで知られている。







正解 C