スパ基礎知識(5)CHI「氣」スパ編と補足情報:知っておきたい注意点

  • 2009年3月13日
基礎知識:CHI「氣」スパ編

 今月、東京・丸の内にオープンしたシャングリ・ラ・ホテル東京内にあり、日本初上陸で話題なのがCHI「氣」スパ。世界9ヶ国16のシャングリ・ラ・ホテルズ&リゾーツで展開、今後4年間で20軒以上の施設をオープンする予定だ。日本上陸で知名度がさらにアップしたことから、覚えておきたいスパ・ブランドだ。

 CHI「氣」スパは、ホテル名と同様に「シャングリ・ラ」の伝説にインスピレーションを得ている。各種トリートメントは中国古来の思想「陰陽五行(木、火、土、金、水)」に基づき、体内の「氣」のバランスを整え、滞りなくスムーズに流すことによって心身の総合的な健康を維持するという概念のもとに作られた独特のもの。トリートメントのはじめには、悪いエネルギーを浄化させリラックスを導くというシンギングボールを鳴らし、終わりには小さなシンバルのような「マンジーラ」という楽器を静かに鳴らして身体を清め、まどろみの中から覚醒させてくれる。

 シグネチャー・トリートメントのひとつでもある「ヒマラヤン・ヒーリング・ストーン・マッサージ」は、チベットの癒しの儀式を基に開発されたもの。ヒマラヤのオイルとハーブの中で温めた石を身体に密着させることにより生命力を高める。すべての石にはチベットの僧侶による文字が彫られていて「氣」を込めてあるそう。

 また、2008年アジアスパアワードでスパトリートメント・オブ・ザ・イヤーを受賞した「ヒマラヤ・ツァンポ・リチュアル」は、もっとも純度が高いといわれるヒマラヤ産の塩をハーブと混ぜたスクラブからはじまる90分のトリートメント。ヒマラヤの赤泥を使ったクレイパック、ブルームーン・スプリング・バスでの入浴、ヒマラヤン・ヘッド・アンド・ショルダー・マッサージと続き、デトックス効果が高いと評判だ。


補足情報:知っておきたい注意点

 さて、スパ特集も今回が最終回。ここでいくつか、スパでの注意点をあげておこう。

 まず予約だが、可能であればホテル予約と同時に予約を入れることが望ましい。人気のスパでは、当日申し込んでも空きがないこともありえる。特に午後遅めの時間は混むことが多い。予約の際は、コースによって施術時間や使用する部屋も異なるので、コースも決めておく。また、希望するセラピストの性別、心臓疾患や高血圧、アレルギーの有無があればその旨を伝える。妊婦は断られることもあるが、産前産後のトリートメントメニューがあるところが増えているので確認してみるとよい。

 当日は遅くとも予約した時間の10分前には行きたいところだが、リラクゼーションルームやサウナなどの施設を有するスパが多く、予約者は無料で利用できるところがほとんど。なので、1時間以上前に行ってトリートメント以外の施設も楽しみたい。また、少なくとも1時間前には食事は済ませておきたい。

 施術中は快適なトリートメントを受けるために、マッサージの強さ、照明の明るさ、室内の温度などリクエストがあれば遠慮なく伝える。一流のスパでは英語の教育がされているので、簡単な英語で大丈夫。マッサージのあとはリラックスルームに雑誌が置いてあったり、お茶などのサービスがある場合もあるので、そこでしばらく過ごしてもいい。

 最も気になるのがチップの支払い方。チップはサービス料が料金に含まれている場合は不要だが、通常は15%から20%と考えておくとよい。一般的には会計時に金額に上乗せした形で払うといわれ、クレジットカード払いのときはチップ欄に記入、現金での支払いはチップのみを封筒に入れて、可能ならセラピストの名前を書く。

 しかし、今回取材に応じてもらった広報担当者からは「直接担当者に渡すほうがいい」「会計をルームチャージにする人が多いので、支払いにチップ分を上乗せするのはあまり現実的でないのでは」「カード払いができても、チップは現金で払うようにいわれることもある」「アメリカでは請求額にセラピスト、フィットネス担当者、掃除人それぞれにいくらのチップを払うか記入欄が設けられているところもある」とさまざまな意見が出た。チップの支払い方には必ずしも決まりがあるわけではないので、わからなければ予約時または入店時に確認してもよい。なお、2人のセラピストによるメニューの場合は、チップは当然2人分になるので注意したい。

写真提供:Shangri-La Hotels & Resorts


▽シャングリ・ラ ホテルズ&リゾーツ
http://www.shangri-la.com/jp/


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