昨夏から40%割安に、為替メリットあるオーストラリアの買物のコツ

  • 2009年2月27日
 オーストラリアは、早くから旅行者に対する免税制度を確立している国ですが、グローバル・リファンドは残念ながら、この国で税金払い戻しサービスを提供していません。それでもオーストラリア旅行を予定する方から、よく免税に関する問い合わせがあります。最近、特に円高の影響を受けスマートショッピング志向が高くなったのか、カスタマーサポートデスクへの問い合わせ以外にも、帰国後に成田空港内のリファンド・カウンターへ、申請手続きのために来る方が増えています。もちろん、日本では申請ができないのでがっかりされるのですが…。今回はこのような方々が少しでも減少するよう、オーストラリアの旅行者に対する免税制度について紹介します。


1店舗で300オーストラリアドル以上買った方がおトク

 オーストラリアの消費税(GST)率は10%。ワインにはさらにワイン平衡税29%(WET)が課せられます。GSTの払戻し額は購入金額を11で割った金額で、WETはさらに購入金額の14.5%相当額が加算されます。例えば、300豪ドルのワインを購入した場合、GST払戻し額が27豪ドル、WET払戻し額が43豪ドルなので合計70豪ドルの払戻しを受けることができ、最終的には230豪ドルの計算に。免税制度を利用して、23%以上も得することになります。免税制度を利用する条件は、オーストラリアを出国する日から30日前までに購入し、一店舗での購入金額が消費税も含めて300豪ドル以上であることです。前述のワインの例を取ると、230豪ドル以上から299豪ドル未満のワインを購入するのであれば、300豪ドルのワインを選ぶ方が断然、得する計算です。


賢く免税手続きをするためのコツ

 スマートに買い物をするコツとして伝えたいのは、オーストラリアでは30日の滞在期間中に購入したものを合算できるということ。別の日にちに購入した商品であっても、購入した商品のレシートすべてをまとめてお店に提示し、免税書類一枚を作成してもらえば免税手続きができます。ただし、購入した商品を滞在中にオーストラリア国内で消費してしまった場合は対象外。オーストラリア出国の際には空港内の税関で購入商品、パスポート、搭乗券を提示して手続きをします。この時税関に提示する商品は封をしたままでなければ手続きができませんので、購入した商品は税関手続きが終わるまで開封しないでください。商品は開封していなければ、機内預けにすることも手荷物にすることもできます。洋服の場合は身に付けていれば手続きが可能。カメラの場合のみ、提示できれば使用しても大丈夫です。税関手続きが終わった書類は、出国審査場の後にあるTRSの施設で搭乗便の出発予定時刻の30分前までにリファンド申請手続きをすれば、クレジットカード口座に振り込まれるか、銀行小切手が書類に記載されてある住所に郵送されます。


昨年夏の為替からみると今は40%オフに

 オーストラリアドルは日本円に対し、2008年7月と比べると約40%、その価値が下落しています。つまり、すべて40%オフのセール価格になっているのと同じ感覚で買い物を楽しむことができるデスティネーションというわけです。さらに免税でお得感が高まります。

 もちろん、高級ブランド品も免税対象。例えば現在、日本で7万8750円(税込)のルイヴィトンのダミエ・スピーディー30は、オーストラリアでは1020豪ドルで購入できますが、免税手続きをするとこれが928豪ドル。日本円に換算すると(2月25日の東京三菱UFJのレート72.71円を適用)約6万7475円となり、1万1275円も得することになります。ぜひ、この機会にオーストラリアへ出かけて、スマートショッピングを楽しんでください。


執筆:赤坂晋美(グローバル・リファンド・ジャパン株式会社 代表取締役)
http://www.globalrefund.com/

経歴:
旅行会社やホテルなど、旅行業界に長年従事した経験を活
かし、さまざまな企業や団体、学校などで旅行業界、ホテ
ルビジネス、ビジネストラベルマネージメント関係や、米
国と日本で働いた経験から働く女性向けのセミナーの講師、
ゲストスピーカー、パネリストとして幅広く活躍。旅行者
が諸外国で支払った付加価値税の払戻サービスを提供する
グローバル・リファンド・ジャパン株式会社の代表取締役
を務める海外ショッピングの税のプロ。