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シンガポール航空、4月から発券手数料廃止の意向−アジア系各社に動きも

  • 2009年2月4日
 シンガポール航空(SQ)は旅行会社に対して、4月1日発券分から国際線のコミッション(発券手数料)を廃止する意向の説明を開始した。SQ広報部によると、「流通と営業のコストの効率化を進める中で、ゼロコミッションが選択肢の中に入っていた」といい、昨今の流れの中で「機が熟してきた」と説明する。一方で、今後の方針については「制度的な変化は時代の流れと共に訪れるが、外国航空会社として旅行会社が何よりも重要なのは変わりない」とし、「旅行会社とのより良い関係を築いていきたい」と強調した。自社発券での取扱手数料徴収は検討中という。

 日系や欧米系の航空会社がゼロコミッションに移行する4月1日を前に、アジア系航空会社にも動きが出てきている。SQは、アジア系の外国航空会社のなかで明確にゼロコミッションの方針を打ち出した初めての航空会社となったが、中国国際航空(CA)も先ごろにコミッション率の削減を決定。一方、ガルーダ・インドネシア航空(GA)はウェブサイト上で、「4月以降発券分についても現行通りです」と9%のコミッションの維持を表明していた。

 また、ベトナム航空(VN)も2009年度にはゼロコミッションに移行しないことを決定。VNでは、「ベトナムというデスティネーションは、まだ旅行会社と共存共栄していかなければならない段階」とし、コミッションの廃止には早いと判断したという。

 なお、このほか大韓航空(KE)、アシアナ航空(OZ)、キャセイパシフィック航空(CX)では現在のところ「検討中」、あるいは「動きはない」状態だ。


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