KNTとクラツーが業務提携、相互販売やチャーター便の共同運航などから開始

  • 2008年11月13日
 近畿日本ツーリスト(KNT)とクラブツーリズムは11月11日、業務提携について合意し、覚書を交換した。業務提携の内容は、(1)両社の強みを活かした新たなビジネスモデルの構築、(2)両社商品の相互販売などによる収益力の拡大、(3)共同営業による収益力の拡大、(4)両社の強みを活かした仕入力の強化、(5)グループ会社の共同利用による運営効率の向上。KNT代表取締役副社長の内田安次氏は、統合や合併の可能性に対する質問に「相手あっての話だが、前向きにあらゆる(提携の)方法を検討する」と語っており、今後も両社で提携の協議を進めるとともに、協力関係の強化に向けて検討を進めていく方針だ。

 (1)の両社の強みを活かした新たなビジネスモデルとしては、地方での交流人口拡大に向けたコンテンツやサービス、インバウンド向けコンテンツやサービス、人口減少と高齢化に対応する新たな総合的サービスの開発など、旅行業を基盤とする両者の強みを活かしたアライアンス展開の拡大を視野に入れる。また、相互販売では、両社がそれぞれ優位性を持つ商品を、得意とする販売チャネルで販売。内田氏は、「クラブツーリズムはもともと添乗員付きのツアーが強く、KNTは個人が強い」と語り、こうした点でも補完が可能と例示。また両社のウェブサイトでの相互のサイトの紹介なども実施する方針。また、共同営業では、チャーター便の共同運航やイベントの共催、ニューツーリズム、富裕層顧客向けなど成長分野での共同営業を進める。

 なお、今年8月25日には近畿日本鉄道がクラブツーリズムの株式を取得、保有比率を80%弱として子会社化していた。