オーストリア航空、美術をテーマにベルギーを結ぶ新たな視点を紹介

  • 2008年9月25日
 オーストリア航空(OS)は2009年の「オーストリア・日本交流年」に対するプロモーションの一環として、現在巡回展中の「ウィーン美術史美術館所蔵 静物画の秘密展」にあわせた講演会を開催した。当日は明治大学名誉教授の森陽子氏が、「ブリューゲルが繋ぐ、ウィーンとフランダース」というテーマで講演。ブリューゲルはフランダース地方の民衆文化を描いた画家で、その世界最大数のコレクションをウィーン美術史美術館が所蔵していることから、オーストリアとベルギーのフランダースを芸術で繋ぐという新たな視点を紹介した。

 これまでオーストリアはドイツや中欧との周遊、ベルギーはオランダとの周遊が主流だが、オーストリアとフランダースを組み合わせるアイディアを紹介するのは今回が初めて。OS日本地区営業本部長の村上昌雄氏は、「来年のオーストリア・日本交流年に向けて、オーストリア単体ではもちろんのこと、周囲との連携を考えながら魅力をアピールしていく」と語り、「ベルギー以外の周辺諸国についても、共通するテーマでの切り口で広げていけたら」と、日本からの直行便がないデスティネーションに対する、今後の展開の可能性を示唆した。

 今回の組み合わせに対しベルギー・フランダース政府観光局局長の須藤美昭子氏は「これからのヨーロッパは憧れやイメージだけでなく、どうやって楽しめるかを伝えていきたい」とし、1つの国に捕われない旅行の目的を打ち出し、旅行会社への商品造成を促していく方針を語った。

 また、オーストリア政府観光局局次長のモラス彩子氏は「今回の展覧会の来場者は2ヶ月で12万人を超え、非常に好調」と、潜在的な需要を期待。「ウィーンに立ち寄った後、ベルギーで散策といったように勧めていきたい」と、今回の展覧会を契機にウィーンとベルギーの組み合わせをアピールしていくことを述べた。