HIS、第3四半期は増収減益−スカイマークの株価下落で下方修正

  • 2008年9月24日
 エイチ・アイ・エス(HIS)の2008年10月期第3四半期(2007年11月1日〜2008年7月31日)の連結業績は、売上高が前年比2.0%増の2566億4600万円、営業利益が76.8%減の18億8100万円、経常利益が25.9%減の23億5800万円、純利益が93.1%減の1億3700万円となった。純利益の大幅減は、保有するスカイマーク(BC)株の株価が取得時の平均370円から50%下落し、特別損失として投資有価証券評価損19億6500万円を計上したことが理由。また、これにあわせて通期の連結業績予想を下方修正し、売上高は2.2%増の3700億円、営業利益は18.3%減の52億円、経常利益は21.4%減の59億円、純利益は55.8%減の20億円とした。売上高と営業利益の下方修正は、燃油サーチャージ高騰などの影響による海外旅行者数の減少など、旅行業界の停滞感が今後も当面続くとの見通しによるもの。

 第3四半期の旅行業セグメントは、売上高が1.9%増の2547億3200万円で、営業費用は2.1%増の2510億4900万円、営業利益は10.7%減の36億8200万円。海外旅行の送客人数は、「スーパーサマーセール」や「16店舗同時オープニングフェア」などの積極的な集客強化策の展開で0.2%減の約175万6000人にとどめ、組織変更による業務の効率化や営業関連費用の見直しによる経費削減を進めた。なお、テレビCMなどでの広告宣伝活動を展開しているが、HIS経営企画室によると「第3四半期単体の販管費は前年比0.5%増で前年と同程度」としており、今後も「売上とのバランスを見ながら展開していく方針」だ。

 なお、ホテル事業はオーストラリア国内やアジアからの取り込みが好調で、売上高が20.2%増の19億4500万円、営業利益が13.4%増の2億1900万円となった。



▽2008年10月期連結業績予想
(修正前後/売上高/前年比/営業利益/前年比/経常利益/前年比/当期純利益/前年比)
修正後/3700億円/2.2%増/52億円/18.3%減/59億円/21.4%減/20億円/55.8%減
修正前/3890億円/7.4%増/66億円/3.7%増/64億円/14.8%減/38億円/15.9%減