JTB、HSBCグループと富裕層向けのサービスで提携−富裕層戦略を加速

JTB代表取締役社長の田川博己氏は「富裕層を対象としたロイヤルロード銀座を開業してから5年が経過し、特にロイヤルカスタマーへのノウハウが蓄積されてきた」とし、ドリームフィールドの旅行サービスでは「手づくり感が重要。富裕層に対しては事前に用意するパッケージ商品ではなく、カスタマイズをする旅行が求められている」と語る。また、ドリームフィールドでは旅行以外の商品やサービスの販売も手がける。これはJTBが今年4月に東京、大阪に在住する1000万円以上の預貯金所有者を対象に「外貨で買いたい商品・サービス」を調査したところ、海外旅行が70%超となったが、輸入家具が40%超、海外留学・子女教育、高級外車、海外不動産などがそれぞれ20%超であったことを受け、ドリームフィールド加盟店として、各種サービス、商品を提供する企業と連携して実現する。ただし、商品購入は加盟店と口座の保有者の直接契約で、JTBは加盟店に対して代金収納代行をおこなう。
今回の提携はJTBとHSBCが過去20年に渡り、外貨両替サービスを展開してきた関係から実現したもの。今年4月にはJTBグループ外の旅行会社に対象を広げた外貨両替サービスも、HSBCの協力を得て15種類の外貨を調達するなど、両社の関係が深まっている。今後、ドリームフィールドのサービスについても、JTB常務取締役総合企画担当・事業創造担当CIOの志賀典人氏は「日本国内でのサービスにとどまらず、世界各地でサービスを提供したい」としている。