近畿日本ツーリスト（KNT）とANAセールスは2008年秋から、共同で商品を開発する。KNTと全日空（NH）は従来から、「ディスカバ！北海道」などの取り組みも展開してきたが、KNTの事業再編後には両社の旅行の販売を拡大できる提携の方法を模索していた。今回は、北海道と中国で、共同仕入れやカセット日程の共同オペレーションなどを実施。商品のブランドは各社の既存のものを使用する。今後についてKNTでは、「未定だが、共有できる部分を共有することで経営の効率化をはかれる」とし、継続的な提携の可能性を認めた。ANAセールスでも、「（継続は）十分に可能性がある」とした。

　北海道では、メイト「日本讃歌　知床〜遥かなる原風景〜」とANAスカイホリデー「感動案内人プラン　世界遺産・知床を満喫3日」が対象。「知床　大自然クルーズ＆トレッキング体験」をテーマに、ウトロ／羅臼間の船を共同でチャーターするほか、ハイブリッドバスやハイブリッドレンタカーも共同で仕入れる。両ツアーの参加者は、旅程中のチャーター船に同乗することとなる。2008年9月から10月に販売し、2社で550名の集客をめざす。

　また、中国では、雲南省と山東省など4種類の共通カセット日程を導入するほか、学生旅行向けツアーの共同開発もおこなう。対象商品は、共通カセット日程がホリデイとハローツアー旅ドキの下期パンフレットで、学生旅行向けツアーはKNTがホリデイの下期学生旅行パンフレット、ANAセールスはANA　SKY　WEB専用商品として販売する。販売目標は、2企画合計で600名とした。