問 2008年、水をテーマにした万博が開かれるスペインの都市・サラゴサは、次のうちどの州にあるか
A アラゴン
B カスティーヤ・イ・レオン
C ガリシア
D バレンシア
――正解は最下行へ
ココに注目!
▽万博開催で脚光、観光素材豊富なサラゴサ

スペインの北東部に位置するサラゴサは、北はフランスとの国境、東はカタルーニャとバレンシア、南はカスティーヤ−ラ・マンチャ、西はカスティーヤ・イ・レオン、ラ・リオハ、ナバーラの各州と接するアラゴン州の州都。このサラゴサで2008年6月14日から9月14日まで、「水と持続可能な開発」をテーマにした国際博覧会「サラゴサ万博」が開催される。 日本からの出展も予定されており、これを機会に日本国内でスペインやサラゴサへの注目されることが期待される。
サラゴサはマドリッドとバルセロナの中間地点にあり、高速鉄道AVEでバルセロナから約1時間30分から1時間50分、マドリッドからは約1時間40分と、アクセスしやすいのもポイント。万博のみならず、サラゴサはもともと歴史、芸術、グルメと観光スポットも充実しており、新しいスペインツアーのデスティネーションとして覚えたい。
サラゴサ万博
http://www.expozaragoza2008.es
▽世界遺産を有する街

サラゴサの旧市街は多くの歴史的建造物が並ぶ。ローマ帝国滅亡後、714年にイスラムの支配下となり、イベリア半島北部の重要な拠点として栄えた3世紀の間、イスラム教徒やユダヤ教、キリスト教徒が友好的に共生したため、市街にはムデハル様式の建造物が多く見られるのが特徴だ。その代表が11世紀に建てられた「アルハフェリア宮殿」で、アルハンブラ宮殿のような繊細な装飾や色鮮やかな天井飾りがほどこされている。また、「サン・サルバドル大聖堂」はロマネスクからネオクラシックまでの時代ごとの様式を取り入れたムデハル様式の傑作と呼ばれており、この時代の変遷を象徴する建物として親しまれている。これら2つはいずれも、世界遺産群「アラゴンのムデハル様式の建築物」の1つだ。
このほか、旧市街の「ピラール広場」にあるスペイン最大の教会「聖母ピラール教会」も観光スポット。尖塔を持つ外観のみならず、内部にもゴヤの描いたフレスコ画や大理石の中央祭壇など、芸術的価値が高い。
▽“トゥーボ”に連なる大衆グルメとワイン

旧市街にある小路「トゥーボ」(Tubo=チューブ)は、大衆グルメの宝庫。バルやレストラン、ワインバーが連なり、特に夜は多くの人で賑わう。大都市に比べて物価が安く、バルのはしごで各店自慢のタパスを食べ歩くのも、サラゴサの楽しみの一つ。また、アラゴン州産のワインは業界でも注目されており、特に地元の品種の「ガルナッチャ」を100%使用したワインはアラゴンでしか味わえないため、人気がある。地元名産のジビエやラム、生ハムなどの肉料理にぴったり。
▽芸術とエンターテイメントに触れる
サラゴサから45キロメートルほど離れた郊外のフエンデトドスは、スペインが誇る画家・ゴヤが生まれた街。当時の家具や台所、資料を展示する「ゴヤの生家」や、ゴヤの世界観をテーマごとに分けて展示した「版画美術館」があるほか、サラゴサ市内の「カモン・アスナル−イベルカハ美術館」や「エスパシオ・ゴヤ・イベルカハ」などにも、ゴヤの作品が展示されている。
正解 A