鈴木航空局長、今年は「空港整備」を着々と−燃油サーチャージは一部運賃に

  • 2008年1月9日
 国土交通省航空局長の鈴木久泰氏は8日、業界紙との会見で今年の抱負に空港の整備をあげ、本日から着工する羽田空港の桟橋部分の滑走路工事のハイライトのひとつとし、着実に工事を進める考えを示した。特に、羽田空港の4本目となるD滑走路、成田空港の滑走路延長により供用開始となる2010年は、「日本最初の公式の動力飛行実験が行われた1910年(明治43年)から100周年。これを実現するにも、2つの空港が完成しなければならない」とし、工事と同時に、戦略的に増加する発着枠を活用し、各国と航空交渉に臨む。

 航空交渉では、アジア・ゲートウェイ構想に基づき、昨年は韓国、タイと航空自由化が妥結し、羽田/上海・虹橋間の就航も実現した。今年は、北京オリンピックに関連し、羽田/北京・南苑間のチャーター便就航について、先ごろの日中首脳会談でも実現に向けた実務者協議へ移ることで一致。こうした羽田の国際線発着枠を含め、2010年には首都圏で5万回の増枠分について、今春をめどに各国と交渉を開始する。

 また、高騰する燃油サーチャージ額について、これまでの発言から一歩踏み込み、「根本的な運賃の部分での議論も必要」と言及。現状の燃油サーチャージ額が高いとの懸念を示しつつ、額が増減する仕組みを残しつつ、解決を図る道筋に理解を示した。