オークラ、09年にマカオのコタイ地区に進出、巨大複合施設内にオープン

  • 2007年12月12日
 ホテルオークラは、香港やアメリカで18のホテルを所有・運営するギャラクシー・エンターテイメント・グループと運営受託契約を締結し、2009年9月に「ホテルオークラマカオ」をオープンする。同ホテルではアジア市場の開拓を強化しており、06年にバンヤンツリーホテルズと、今秋にはタージ・ホテルズとのジョイントマーケティングを締結したほか、09年夏以降に台湾に高級リゾートホテルとシティホテルを開業することを発表している。同ホテルの代表取締役社長の松井幹雄氏は「06年の売上は連結で552億8100万円を計上。経営基盤が安定し、グループの力を最大限に活かして新事業に参画する時」と述べ、「世界の一流ホテルが進出するマカオのコタイ地区での開業は、オークラの知名度を向上する絶好の機会」と意気込みを語る。さらに、マカオ訪問者数が3年間で68%増の4200万人増加し、そのうち日本からの訪問者数が120%以上増加していることなど潜在力も評価し、「日本はマカオにとって重要市場。さらに、上海の拠点があることから、中国人客に滞在してもらえるノウハウもある」と自信を示した。

 同ホテルは、ギャラクシー・エンターテイメント・グループがコタイ地区で開発するマカオ最大規模の複合リゾート開発「ギャラクシーメガリゾート」内に開業。45万平方メートルに及ぶ同リゾートには2つのホテル棟に3つのホテルの計約2900室が建設され、オークラはタワーBに別の1000室規模のホテルと入居する格好だ。オークラの総客室は400室で、独立したエントランスと3つの飲食施設、クラブフロアラウンジを備える。そのほか、リゾート内にはカジノやブティック、プールなどのリゾート施設がホテルの開業と同時にオープンし、最終工期までには国際会議場やアリーナなどMICE向け施設も建設される予定だという。

 なお、ギャラクシー・エンターテイメント・グループは現在、マカオで5ツ星の「スターワールドホテル&カジノ」を所有・運営しているほか、4つのシティクラブカジノを営業。新オープンする複合リゾート内でも、タワーAに開業する1500室ホテルを直営する。同グループでは2008年末までに、マカオで100億香港ドル(約1400億円)を投資する予定だという。来日した同グループのホテル・ホスピタリティ・コーポレートディレクターであるハインツ・ロエルツ氏はオークラについて「リゾートに一流の付加価値をもたらす」と期待を述べた。