年末年始の海外旅行、史上3番目の64万4000人、平均費用2%増−JTB推計

  • 2007年12月7日
 ジェイティービーがまとめた「年末年始(12月23日〜1月3日)の旅行動向調査によると、1泊以上の旅行に出かける人は前年比0.2%増の3009万4000人で、このうち海外旅行は0.2%増の64万4000人と史上3番目の規模となる見通しだ。同調査は1200人を対象にしたアンケートとJTB予約状況、航空会社予約状況、業界動向から推計したもの。今年の年末年始は1月4日を休めば9連休となることから、旅行意欲が旺盛で、アンケートで「旅に行きたい」と回答した人は前年を4.5ポイント上回ったほどだという。(国内、海外旅行傾向は下記、海外の方面については最下段)



 今年の特徴としては、日並びの良さから遠距離、そして高額商品や高級ホテルの人気が高く、旅行費用が上昇。海外旅行の平均費用は2.0%増の21万4700円、総消費額は2.2%増の1383億円となる見込みだ。特に昨年より約9円ユーロ高となっているヨーロッパでも3.7%増の8万4000人の渡航が見込まれており、年末出発ほど旅行代金が高くないクリスマス時期に出発する旅行者も多いという。海外旅行市場はこのところ、燃油サーチャージや為替の問題などのマイナス要因で停滞感があったが、JTBでは「年末年始に限っては影響ない」(JTB広報室)と見ている。

 また、出発のピークは12月29日と30日が最大であるものの、10年前と比べて1月2日や3日、年末の平日の26日から28日の出発が増えており、就業形態の変化や休日の取得の工夫、混雑期を避け、安い旅行費用の出発日を選ぶ傾向が定着しつつあるようだ。


▽ルックJTBの年末年始は1%増

 ルックJTBの年末年始(12月23日〜1月3日)の動向は、前年比1%増。アメリカ(約10%減)とオセアニア(約20%減)が前年を下回ったが、その他は前年並み以上の実績で、特にヨーロッパは15%増と好調。また、ハワイ、アジアも5%増と近場やファミリーデスティネーションも順調に推移した。 



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