DS模擬問題:カンボジア編1

  • 2007年10月29日

問 アンコール遺跡群の中で、巨木が覆いかぶさるように侵食している遺跡は次のどれか

A アンコール・トム
B タ・プローム
C バイヨン
D トマノン


  ――正解は最下行へ

ここに注目!

▽カンボジア観光の最高峰・アンコール遺跡群

カンボジアには、大小あわせて1000以上もの歴史的な石造建築物が存在するといわれ、その7割超がシェムリアップに集中している。これらは9世紀から15世紀前半まで続いたアンコール王朝の王達が創建したもので、「アンコール遺跡群」と呼ばれる。

アンコール王朝はトレンサップ湖の周辺に栄えた王朝のこと。この地域では古くから、ヒンドゥー教や仏教、土着の精霊信仰が結びついた独自の文化が育まれていた。この豊かな土壌の中、アンコール王朝の王達は自らを「神の化身」だとする神王思想のもとに王都を造営。13世紀にはインドシナ半島の全域を支配下に治めたほどの権力を誇った。しかし、王朝の衰退後、城都は忘れられ、一部を除いて樹海に守られるように埋もれた。そのため、今も遺跡は当時の栄華をしのばせる圧倒的な存在感と威厳を保っている。

・アンコール・ワット

アンコール・ワットは東西に1025メートル、南北に820メートル、城壁を含めた敷地は約200ヘクタールにも及ぶ。まさに「寺院の王都」の意味を持つ寺院だ。その特徴の一つが、神々が住む須弥山(メール山)を象徴する5つの尖塔で、その中心の中央祠堂の高さは65メートルもある。この巨大なスケールとは対照的に、12世紀初頭の約30年という速さで建てられた。当初はヒンドゥー教の寺院であったが、13世紀後半に上座部仏教が伝わると、仏教寺院に衣替えした歴史もある。

・アンコール・トム

王朝の最盛期のジャヤヴァルマン7世が建造したもの。「大きな町」との意味どおり、一辺が3キロメートル、幅が130メートルの環濠に囲まれ、高さ8メートルの城壁と5つの城門を持つ。内部には王宮や中心寺院の「バイヨン」、僧院など、見所のあるさまざまな遺跡が点在。特に南大門の上部で穏やかに微笑をたたえる四面仏が有名だ。ジャヤヴァルマン7世はその他にもプリア・カン寺院、タ・プローム寺院、バンテアイ・クデイ寺院など多数の建築物を建立した偉大な建築王として知られている。

・タ・プローム
アンコール遺跡のハイライトの一つ。ジャヤヴァルマン7世が母親の菩提を弔うために建てた寺院で、遺跡を覆い尽くすようにガジュマルが繁茂する異様な姿が印象的だ。自然の猛威を検証するため、あえて最低限の修復しか施されておらず、崩壊が進んでいる。映画「トゥームレイダー」の舞台になったことでも有名な場所だ。


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