市場活性化には自由化が必要−制限でも供給増の苦肉の策がA380投入

UA太平洋地区副社長のマーク・シュワブ氏は「日本は世界第2位の経済大国で、大きなプレーヤーであることは否定できない」と述べ、再活性化に向けた期待も表明したが、ハブ機能を高めた空港、自由化の促進など、政策決定機関の理解が不可欠との考えを示した。特に欧州の例をひき、「フランクフルト、シャルル・ド・ゴールが近年はハブ機能を高めて成功している一方で、ヒースロー、アムステルダムはやや低下している」と指摘。日本では成田に昨年、スターアライアンスの共同ターミナルとして運営を開始し、「1年で接続旅客が倍増、この夏も記録を更新している」という。
SQ日本支社長のフィリップ・ゴー氏は「他国で自由化が進み、ヨーロッパでは大きな刺激があった」とし、「日本でも何をすべきかがわかる」と自由化のメリットを指摘。ただし、空港の発着枠に制約があることから、エアバスA380型機を成田にも就航させ、「苦肉の策だが、(供給が)26%増となり、それが需要になる」とも強調し、新たな大型機材の投入により、供給増、新サービスの提供だけでなく、旅行促進にもつながるという考えを示した。