エクスペディア、日本での伸張に自信示す、旅行動向にも「大きな変化」

  • 2007年1月5日
 エクスペディア・ジャパン代表取締役のエリック・ファイゲンバーム氏は日本でのダイナミック・パッケージの展開について、「本格的な提供により、大きな変化がもたらされる」との考えを示した。

 「大きな変化」とは、特に旅行者の予約動向について示唆したもの。旅行予算500ドルのところ、エクスペディアを利用すれば当初予算より安い約400ドルで予約できるが、こうした場合、旅行者はアップグレードの利用、あるいは予定より長い旅行へシフトし、結局500ドルを使い切ることが多いという。これにより、航空会社、宿泊施設などサプライヤーとの関係も「Win-Win」を築くことができ、市場でのインパクトがあるとメリットを述べる。また、アメリカでは早期予約の傾向が強まるなど、旅行者の予約動向、価格帯などさまざまな面で幅が広まっているようだ。

 ファイゲンバーム氏は日本での展開について、「海外旅行のFIT市場について取り組んでいく」と語り、国内旅行での展開には明言しなかった。海外旅行のFIT市場は全世界で約16.2%に留まっており、今後に大きな可能性があるとした上で、オンライン旅行予約でエクスペディアが第1位、世界の旅行会社の総取扱でも第3位の規模を占めることから、世界各地での成功を強調。日本の海外旅行者数1800万人弱のうち、オンライン市場は約10%に留まっているが、アメリカでは既に市場の半分に近い49%になっており「日本で伸びる余地は大いにある」という考えだ。

 そのためにはまず「利用者の信頼を得ること」に注力する。「コンペティター(競争相手)を見るのではなく、顧客の満足を求め、サービス提供をしていくこと」が世界各地での成功につながっているとの考えから、日本でも同様の考えでサービスを提供していくという。ただし、ダイナミック・パッケージの本格展開のカギとなる第1種登録の見通しなどは、明らかにしなかった。