JATA調査、海外旅行の業況は「普通」、3ヵ月後は一段と上向きの予測

  • 2006年6月29日
 日本旅行業協会(JATA)が5月15日から29日に実施した海外、国内旅行市場の調査によると、海外旅行全般は「普通」を示すDI値「0」、国内は「普通」からやや弱含みを示す「-4」となった。海外旅行は昨年からDI値が下降基調であったが、今回、1年ぶりに反転し、3ヵ月後の7月から9月についても「普通」より上の状況を示す「プラス15」となった。

 旅行会社の業態別は、インハウスが「プラス30」と好調さを感じている会社が多い。逆に海旅の取扱50億円以上で会社の売上の80%を占める海外旅行系は「マイナス33」と芳しくない答えだ。また、顧客層別では60歳以上のシルバー層が最もよく「プラス4」となっており、逆に悪いのはハネムーンの「マイナス30」。ただし、ハネムーンも3ヶ月前の「マイナス42」からやや好転しており、最悪期は脱したような感触だ。
 方面別ではアジアが「普通」を示す「0」を最も良く、逆に悪い方面は「マイナス36」のオセアニア。ただし、各方面共に3ヵ月後は上向きとなる見通しで、「普通」を上回る数値に転じると予測されるのはヨーロッパ、中国、アジア。特に、夏休みの予約動向が堅調に進んでいる模様で、リテーラーからは「OL、ファミリー層で需要を押し上げている」という声も寄せられている。


▽海外旅行DI値(3ヶ月前/現在/3ヵ月後)
総合旅行会社/-33/4/22
海外旅行ホールセラー/-40/-12/24
海外旅行系旅行会社/-10/-33/22
リテーラー1/-14/0/8
リテーラー2/-15/-8/8
インハウス/-2/30/28

▽方面別DI値(3ヶ月前/現在/3ヵ月後)
ハワイ/-17/-13/-3
アメリカ・カナダ/-29/-20/-16
ヨーロッパ/-21/-2/6
オセアニア/-29/-36/-31
ミクロネシア/-20/-18/-8
中国/-32/-3/6
アジア/-11/0/5