NH、第3四半期も堅調、国際の中国線旅客増などで通期業績を上方修正

  • 2005年1月31日
 全日空(NH)の平成17年3月期第3四半期決算は、売上高が前年比6.6%増の9825億4800万円、営業利益162.6%増の811億2500万円、経常利益148.4%増の653億2000万円、当期純利益27.6%増の350億8400万円となった。売上高については中間期からの上積みに伸び悩みが見られたものの、季節波動や国内線の台風等の影響を考慮すると順調。このうち国内線の座席キロ数は前年比4.4%減となったことから旅客数も0.7%減となったが、羽田空港新ターミナルの開業などの好材料もあり、旅客単価は2.6%増となった。国際線はビジネス、観光とも堅調に推移し、昨年のSARS等の影響から大きく回復する27.8%増の307万7363人、収入ベースでは22.0%増の1625億9700万円となっている。なお、旅行事業については海外旅行の回復基調、国内旅行の堅調な推移から売上高は13.4%増の1427億8700万円、営業利益114.4%増の35億7900万円。
 なお、通期業績については原油高騰等の厳しい環境が続くものの、国内線では機材調整をはじめとするイールドマネジメントの強化と旅客単価の改善、国際線はビジネス需要の堅調な推移と中国線の利用旅客数の増加から、当初予想から上方修正する。通期連結の売上高は1兆2810億円、営業利益700億円、経常利益610億円、当期純利益250億円。単体は売上高は1兆990億円、営業利益570億円、経常利益480億円、当期純利益70億円を見込む。