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BC、国際線チャーター便で中国を検討、HISとのシナジーもポイント

  • 2003年12月18日
 スカイマークエアラインズ(BC)代表取締役社長の井上雅之氏は平成15年10月期の決算発表の席上、今期の国際線チャーター便の運航において、中国への展開を検討していることを明らかにした。平成15年10月期の国際線チャーターは羽田/仁川間で合計180便を運航し、売上高は3億7293万5000円、総旅客数は4万3100名。売上高は前年比で3億4565万1000円の増額であった。今年はSARSの影響で6月に2回の減便を行ったが、旅客動向は「8月以降に回復し、9月、10月は好調に推移した」(井上氏)という。事業別の構成比では国内線旅客収入、国内線貨物収入などの主要事業の中で最も低い比率であるものの、昨年の0.18%から1.65%となり、広告収入等を含む附帯事業の構成比1.70%に迫りつつある。
 これを踏まえ、「常に新たな負荷をかけることで成長する」(井上氏)との考えから、今期は深夜チャーターにおいて中国への展開を模索する。航空協定の問題があるものの、「3つから4つの空港を想定しており、上海周辺が有力」と井上氏は言う。現時点では「需要の調査を行う段階」である。BCはこれまでグアムやオセアニアへのチャーター便の運航を検討していたが、実現には至っていない。「グアムへの運航は引き続き検討する」(BC社長室)というものの、「エイチ・アイ・エスとのシナジー効果をいっそう高めることが必要」(BC社長室)との考えがあることから、羽田/仁川間で実現する日本、韓国の旅客をそれぞれ集客し、フェリー便を回避が大きな焦点だ。既に、羽田/仁川間のチャーター便では日本、韓国の双方の旅客を集客して運航しており、これと同様のモデルを中国でのチャーター便運航でも実現する必要がある。中国への羽田からのチャーター便の実現には、羽田空港の深夜・早朝枠の時間内の運航と共に、HISの北京と上海の2ヶ所に営業所を設置して日本人客の受け入れを主業務とすることから、中国の旅行会社の協力を得ることも大きな焦点となりそうだ。