IATA、9月の輸送実績はプラスに転化、イラク戦争・SARS後で初めて

  • 2003年11月4日
 国際航空運送協会(IATA)によると、2003年9月の定期航空会社の輸送実績は有償旅客キロメートル(RPK)は前年比1.0%増、有効座席キロメートル(ASK)は0.7%増と、前年を上回った。輸送実績がプラスに転じたのは2月以来、初めてのこと。しかしながら、9.11事件が起こった2001年の実績に比べると4.2%減であり、本格的な航空旅客需要の回復には、もう少し時間がかかりそうだ。方面別では苦戦していたアジア・太平洋地域のRPKが1.6%減と、ほぼ前年並みにまで回復。ASKは1.2%減となっており、今後のさらなる回復が期待される。
 なお、9月の定期航空会社のロードファクターは75.5%。1月から9月の輸送実績の累計は、RPKが4.9%減、ASKが0.9%減であった。9月の方面別定期航空会社の輸送実績は下記の通り。

▽方面別定期航空会社の旅客輸送実績(9月)/RPK/ASK
ヨーロッパ    3.6%増/5.2%増
北米       3.6%減/6.2%減
南米       4.3%増/5.0%減
アジア・太平洋  1.6%減/1.2%減
中東       19.4%増/21.8%増
アフリカ     1.3%増/4.7%増
全体       1.0%増/0.7%増