JTB、佐々木社長就任会見、2005年の連結利益200億円目指す

  • 2002年7月10日
 JTBの新社長佐々木隆氏は7月12日、本社内会議室で就任会見を行った。佐々木氏は1989年に経営企画室に異動し、財務管理を担当、同社に連結決算を導入した経歴を持つ。佐々木氏は「バブル崩壊後の92年からJTBの成長が止まった。経済状況に加え、旅行代理店が担っていた機能の代替やJTBの優位性がなくなってきたのが原因だ。これを取り戻すために連結決算の考えに変えるべきというのが連結決算導入の経緯で、そこにはJTBの問題をグループ全体で解決しようという考えがあった」と述べ、今後については「旅行・観光業が重要視されるとともに変化が激しくなる。そのマーケットをドメインに企業を存続させるためには、変化に対応する能力を高めることが必要。平成13年度の連結経常利益は46億6200万円だったが、グループ一体となって努力して2005年には200億円(JTB単体100億、関連企業100億円)まで戻したい」と語った。
 そのためには、効率のよい店舗に投資をするなど店舗ネットワークの再編、グループ企業のバックヤード(総務、経理部門など)の効率化、社内ネットワークを含めたシステム投資、団体営業の生産性向上のためのシステム的支援と教育、管理部門のコスト削減、関連企業の合理化など6点を今後の課題に掲げた。また、セールス領域拡大の為のアライアンスや、高品質商品提供のために積極的な航空機チャーターや、ホテル客室の在庫購入などの考えも示した。