8月の訪日客9.6%減、出国日本人も3.6%減 観光庁、九州ふっこう応援割の便乗値上げには「厳正に対処」
国際観光旅客税、事業の5割超を有識者が点検
国際観光旅客税を財源とする事業の適正性についても言及した。同税は2026年7月から出国1回につき1000円から3000円に引き上げられており、観光庁は2027年度概算要求で同税を財源とする事業に1800億円を要求している。木村長官は、国際観光の振興のため旅行者に特別な負担を求める税であることから、事業の透明性、適正性、効果を確保することが重要だとした。
その具体策として、本年度の行政事業レビューでは、通常は全事業の2割程度を有識者点検の対象とするところ、国際観光旅客税関係事業については5割を超える事業を対象とした。検証結果は2027年度予算編成に反映する方針。また、9月14日に開かれた交通政策審議会観光分科会でも、旅客税を財源とする事業について国際観光振興や受益者負担との関係などを議論しており、今後の予算編成に有識者の意見を反映していくとしている。
JESTA導入で訪日客の免税確認方法を見直し
2027年度税制改正要望では、観光庁が出入国在留管理庁などと共同で、電子渡航認証制度「JESTA」の導入に伴う外国人旅行者向け消費税免税制度の確認事務などの見直しを求めている。現在、免税店ではパスポートに押された上陸許可の証印などを使って免税購入対象者を確認しているが、JESTA導入後は査証免除国・地域からの短期滞在者について旅券への証印が省略されるケースが生じるため、新たな確認方法が必要となる。
JESTAは渡航前に渡航目的や滞在先などの情報を提供して認証を受ける仕組みで、政府は2028年度中の導入を目指している。木村長官は、免税制度について「インバウンドの買い物消費を支える大変重要な制度」と位置付け、不正利用を防ぎながら免税店事業者と旅行者双方の利便性を確保できる制度・現場運用を検討するとした。
ツーリズムEXPOジャパン2026、9月24日から東京で
木村長官は冒頭、9月24~27日に東京ビッグサイトで開催される「ツーリズムEXPOジャパン2026」にも言及した。東京での開催は2年ぶり。2026年は「進化する旅のカタチ」をテーマに、観光DXや旅行の高付加価値化、多様化する旅行ニーズに対応した展示や商談などが行われる。9月24、25日は業界・プレス日、26、27日は一般日となる。
初日の24日には第10回「ジャパン・ツーリズム・アワード」の表彰式を開催する。今回は「内閣総理大臣賞」が新設されており、木村長官は観光分野で内閣総理大臣賞が授与されるのは初めてとして、旅行産業全体の質の向上につながることへの期待を示した。
また、愛知・名古屋を中心に開催されるアジア競技大会・アジアパラ競技大会については、JNTOや愛知県と連携し、大会を訪れる観客や選手団に地域の魅力を発信することで、東海エリアだけでなく全国各地への周遊を促す方針を示した。


