ブランドUSA、日本市場は2026年200万人超・世界2位へ 重点市場に位置付け、旅行会社との連携強化
ブランドUSAは、日本から米国への旅行需要が堅調に回復しているとして、旅行会社との連携を一段と強化する。7月23日にメディアインタビューに応じたフレッド・ディクソン プレジデント兼CEOは、2026年の日本人訪米客が約206万7000人に達し、英国に次ぐ第2位の海外市場へ返り咲くとの予測を示した。建国250周年やルート66誕生100周年、FIFAワールドカップを契機とした需要を次の旅行につなげるとともに、世界250人、日本10人を選出した「グローバル・アンバサダー・プログラム」を通じ、販売現場から市場ニーズを吸い上げる双方向の関係構築を進める。
(左から)ブランドUSAのジャッキー・エニス バイスプレジデント グローバル・トレード・ディベロップメント、スージー・シェパード シニア・ディレクター グローバル・トレード・ディベロップメント/APAC担当、フレッド・ディクソン プレジデント兼CEO、クリス・ヘイウッド シニア・バイスプレジデント 広報・コミュニケーション担当 兼 最高コミュニケーション責任者
日本市場は2026年200万人超へ、世界2位返り咲きを予測
ブランドUSAのディクソン氏は、7月23~24日の「ジャパン・セールス・ミッション」に合わせて実施したインタビューで、日本市場について「この1年間は旅行業界を取り巻く環境にさまざまな変化があったが、実際の市場動向はニュースの見出しから受ける印象より、はるかに前向きな状況だ」と強調。2026年1~6月の日本人訪米客が約90万2000人となり、前年同期比5%増、前年同月を上回る状況が18カ月続いているとのデータを紹介した。
最新のブランドUSA公表資料によると、NTTO統計で2025年の日本人訪米客は196万7298人となり、海外市場では第3位だった。Tourism Economicsは2026年を206万7404人と予測し、英国に次ぐ第2位に浮上するとみている。200万人を上回れば2019年以来となる。さらにディクソン氏は、2027年の日本人訪米客についても2026年から9%増加するとの見通しを示し、「日本市場の顕著な需要と、さらなる成長ができる土壌を示している」と述べた。
市場の価値は人数だけではない。日本人旅行者による2025年の訪米旅行消費額は63億ドルで世界8位となった。米国全体では2025年の海外旅行者による旅行・観光関連支出が2502億ドルを超えており、ディクソン氏も旅行者数と並んで消費額を重視する姿勢を示した。また、2026年の日米間の直行便座席供給は630万席以上、このうち約91%が東京発着と説明し、航空アクセスの拡大も需要を支える要素として挙げた。
今回のジャパン・セールス・ミッションには、過去最多となる全米36の観光団体から48人が参加し、日本側では100人を超える旅行会社や商品企画担当者と商談した。日本市場への投資強化は消費者向けにも及び、7月6日から8月11日まで「アメリカ・ザ・ビューティフル(America the Beautiful)」の大型屋外広告を東京、品川、大手町、渋谷、新宿などで展開。日本事務所開設後、日本国内では初の大型屋外広告キャンペーンとなる。
日本を重点市場に、消費者好意度や旅行業界との関係性を評価
「アメリカ・ザ・ビューティフル」は、ファミリー、ラグジュアリー、アウトドア、カルチャーを軸に、旅先そのものだけではなく人や文化、体験をストーリーとして伝えるキャンペーン。ディクソン氏は「ただ単に観光地を紹介するのではなく、自分自身でアメリカを体験してみたいと感じてもらうことを目指している」と説明した。 事前に10市場で実施した調査では72%がキャンペーンに肯定的に反応し、67%が「米国を訪れたいという意欲が高まった」と回答した。
「アメリカ・ザ・ビューティフル」は、日本を含む9市場を重点市場として展開している。ディクソン氏は、選定は単純に市場規模の上位9市場を選んだものではないと説明した上で、判断材料として挙げたのは、航空座席供給の増減、米国に対する消費者の好意度、旅行者による消費力、さらに旅行業界とデスティネーションの関係性の4点。
日本については、米国が長距離旅行先として高い人気を維持していることに加え、日米間の航空供給、旅行者の消費力、そして長年にわたり日本の旅行業界が米国商品を販売してきた実績を重視したという。ディクソン氏は「日本の旅行業界の皆さんとアメリカというデスティネーションは、すごく長い歴史を持っていて、長い間販売いただき、密接な関係を築いている土壌がある」と述べ、こうした複数の要素を総合して重点9市場を選定したと説明した。
