JTB、名古屋・栄で訪日客受入環境整備に着手 国際イベント見据えた地域対応強化
JTBは、2026年以降に予定される国際イベントを見据え、訪日外国人旅行者の増加に対応するため、愛知県名古屋市・栄エリアで受入環境整備事業に着手する。食文化や宗教的配慮、移動利便性といったニーズへの対応を強化し、地域全体の観光受入力向上を図る考えだ。
愛知県では今後、複数の国際的な大型イベントの開催が予定されており、訪日外国人観光客の大幅な増加が見込まれている。一方で、文化や宗教、食習慣の多様化に伴い、従来以上に高度な受入環境整備が地域に求められている。こうした状況を背景に、JTBは名古屋・栄エリアをモデル地域と位置付け、訪日客が滞在中に感じる不便や課題を把握しながら、段階的な環境整備を進める。
事業の拠点は名古屋栄三越とし、食・信仰・移動という訪日客の基礎的ニーズに包括的に対応する。食分野では、ハラールやベジタリアン、アレルギー対応など、多様な食文化に配慮したメニュー導入や表示整備を支援し、名古屋めしを含む地域食材を生かしながら受入力の底上げを図る。宗教・文化面では、多目的祈祷室の設置や案内導線の整備を進め、安心して滞在できる環境づくりを行う。
さらに、地域回遊性向上を目的に、ツーリストインフォメーションセンターを新設し、手荷物預かりや配送サービスによる手ぶら観光を推進する。これにより、名古屋中心部での観光動線を最適化し、滞在満足度の向上を狙う。
JTBは本取り組みを一過性の施策ではなく、国際イベント終了後も活用される持続可能な受入体制構築の第一歩と位置付けている。今後は行政や地域事業者との連携を深め、愛知発のモデルケースとして、全国の自治体や観光事業者による訪日客受入環境整備へと展開していく考えだ。