“ホームトラベルエージェンシー”で地域に寄り添う-親子で紡ぐ家族経営の現場と、福岡で歩み続けるティーアイプロジェクト
哲也 氏 旅行料金はコロナ前の1.5倍ほどに上昇しました。当初は驚かれましたが、今では受け入れられています。一方で、日本人の海外旅行は福岡でもまだ本格回復していません。国際線利用者の約85%が外国人という状況です。とはいえ、出張手配では相見積もりが減り、長年の信頼を重視する流れに戻りつつあります。人数は戻っていませんが、単価上昇もあり売上は回復しています。特殊な企画ツアーも利益率が高く、当社の重要な柱になりつつあります。
龍之介 氏 家族4人で支えてきた体制は強みである一方、同時に“働き方の限界”も意識し始めています。父は365日働き続けていますが、外部企業で働いていた私からすると、社員を採用するなら制度整備や働き方改革が必須です。今後は社員を迎え入れるための仕組みづくりを進めたいと思います。
哲也 氏 私自身、60代半ばとなり、以前なら当たり前にできていたことが難しくなってきました。事業承継は数年単位で進めていく必要があるでしょう。完全に引退した後は、企業会合やロータリー活動などを通じて地域に貢献し続けたい。そのためにも、次世代が働きやすい会社にしていきたいと思っています。
哲也 氏 「バル難破船」というお店は、高校時代の先輩のお店で、上品な雰囲気。パエリアが絶品です。また、「博多炉端 魚男」という店もランチもディナーも人気。少し高めですが幅広い世代に愛されるお店です。
龍之介 氏 私たちは大きな旅行会社を目指しているわけではありません。細やかな手配や現地密着型の取り組みをしている方々からたくさん学びたいと考えています。有名観光地とは無縁の地域や、再生に挑む地域で挑戦をしている志高き各地のリーダーたちと相互に高め合える関係を築きたいです。
哲也氏・龍之介氏 コロナ以降、観光関連の補助金は増えましたが、採択されるのはすでに潤っている企業が多い印象があります。本当に必要な事業者に届かないことも多いと感じています。当社もプレミアムインバウンドツアーで申請しましたが不採択でした。良いものがあっても知られていない地域や生産者をどう支えるか——それこそが旅行会社の役割です。地域資源を磨き、生産者も潤い、私たちも持続可能に事業が続けられる仕組みをつくっていきたい。ぜひ皆様と情報交換をさせていただければ嬉しく思います。



