星野リゾート、奈良で2年連続開業へ 旧奈良監獄活用で新たな観光拠点創出

星野リゾートは、奈良県で2026年から2年連続で新施設を開業する。第一弾として2026年4月27日に「奈良監獄ミュージアム」を開業し、同年中にはラグジュアリーホテル「星のや奈良監獄」を、さらに2027年には「星のや飛鳥」を明日香村に開業する計画だ。
旧奈良監獄は、明治期に建てられた五大監獄の中で唯一現存する重要文化財であり、その保存と活用を目的に日帰り型の「奈良監獄ミュージアム」が整備される。コンセプトは「美しき監獄からの問いかけ」で、歴史的建造物を鑑賞するだけでなく、訪れる人が自らの生き方を見つめ直す体験を提供する。
同じ敷地内には「星のや奈良監獄」が誕生する予定で、赤れんが建築を生かした48室の客室で非日常的な滞在を提案する。また、2027年に開業する「星のや飛鳥」は、日本初の宮都があった明日香村に位置し、景観を取り入れた分棟型の宿泊施設として展開する。
同社は、万博開催で国内外から関西への注目が高まるなか、観光客の一極集中を緩和し奈良を新たな滞在先として打ち出す狙いだ。