5月の延べ宿泊者数5564万人、訪日需要が全体牽引 日本人宿泊者数は前年同月下回る

 観光庁が発表した宿泊旅行統計調査(2025年5月・第2次速報、6月・第1次速報)によると、5月の延べ宿泊者数は前年同月比2.3%増の5564万人泊となった。特に外国人宿泊者数は同16.7%増の1586万人泊に達し、全体の28.5%を占めた。日本人宿泊者数は3978万人泊で2.4%減と前年をやや下回った。

 6月は前年同月比2.8%減の4921万人泊で、内訳は日本人3597万人泊(3.4%減)、外国人1324万人泊(1.3%減)だった。ゴールデンウィークを含む5月と比べ、6月は全体的に需要が落ち着いた様子がうかがえる。

 5月の外国人宿泊の地域構成比を見ると、三大都市圏が1111万人泊で70.0%、地方部は475万人泊で30.0%を占めた。前年同月比で三大都市圏は15.0%増、地方部は20.7%増といずれも伸びており、地方への訪問が少しずつ広がっている。

 外国人宿泊者の出身地別では、中国が最多で244万人泊(32.0%増)、次いで米国171万人泊(27.9%増)、台湾151万人泊(9.3%増)、韓国150万人泊(1.1%増)、オーストラリア56万人泊(18.2%増)だった。その他、ロシア(127.5%増)やインド(70.6%増)などからの増加も目立った。

 5月の客室稼働率は全国平均で61.8%となり、大阪府が81.9%と最も高い水準を記録した。稼働率が80%を超えたのはビジネスホテル5都府県、シティホテル4都府県だった。