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海外旅行の安心・安全は関係者の「現場力」で-EXPOから

  • 2017年11月15日

海旅復活に向けさまざまな立場から意見交換
「国際霊柩送還会社」の取り組みも紹介

「皆保険主義」や事前の検診などを徹底
現地のネットワークづくりにも注力

黒川氏  黒川氏は登山とトレッキングに特化した旅行会社として、海外旅行保険への任意加入を参加条件とする「参加者皆保険主義」を徹底するとともに、高地を訪れるコースへの参加者には事前の検診を、75歳以上の参加者には健康診断を義務付けていることを説明。その上で「何よりも予防が大事」「国際霊柩送還会社を繁盛させるようではいけない」と冗談を交えて語った。

 そのほか「旅行会社だからできること」として、「企画旅行における旅程保証規定などの適用」と「保険代理店としての適切な相談と証券発券」の2つを強調。その上で、特に旅程保証については「安全配慮は旅程保証に優先する」と述べて、非常時の現場での判断力を重視していることを示した。また、昨年の軽井沢でのスキーバス事故を振り返った上で「運転士教育など、現場の水際対策が徹底されなければ高額のバスツアーでも事故を起こす可能性がある」と語り、「現場力」の不足がシリアスな事案に直結することを指摘。最後は「安全は祈ることでは守れない」と述べて講演を締めくくった。

檀原氏  ミキ・ツーリストの檀原氏は、同社の欧州16ヶ国・18都市のネットワークにおいて、現地在住の80名の日本人スタッフが「安心・安全」を最重要視して危機管理体制を構築していることを説明。「テロがあれば現地はてんやわんやの状態になる。欧州はシニアの旅行者も多いので、病気やケガも日常茶飯事」と述べた上で、社内マニュアルを整備して漏れのない対応をめざすとともに、24時間・365日の日本語によるサポートデスクで緊急時の対応に備えていることをアピールした。また、電話対応にとどまらず、必要に応じて日本人スタッフを現地に派遣していることについても述べ、「可能な限りのマンパワーで、可能な限りお客様に寄り添える対応」に努めていることを強調した。

羽川氏  インターナショナルアシスタンスの羽川氏は、東京海上グループで海外旅行保険のアシスタンスサービスを提供している同社の業務について説明。24時間・365日体制の「海外総合サポートデスク」で旅行者の受診の手配や支払代行、関係者への報告、安全な帰国を提供していることについて述べた。また、具体的な取組みの例として、スペインにおける医療機関手配について解説し、ミキ・トラベルのマドリード支店の協力を得て同国内の提携病院をコントロールし、通訳手配や支払手続きを代行していることをアピールした。

 その後の意見交換で黒川氏は「対面販売をおこなう旅行会社は、ランドオペレーターやアシスタンス会社などとの連携で強みを発揮できるのが強み」と強調。一方で檀原氏は、オペレーターの努力や貢献度については「現地で何かが起こった場合、ランドオペレーターが先に対応を済ませてしまうケースが多い」ことから、旅行会社が十分に実感できていない可能性があるとの見方を示した。旅行会社に向けては「オペレーターはこんなことまで対応している、とカウンター担当者などが知っていれば、旅行会社が提供する旅行商品の強みの1つとしてお客様にアピールできるのでは」と提案した。