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【フランス現地レポート】アフターコロナのフランス・ヴァカンス事情と、次のパリで訪れたい最旬スポット

  • 2022年6月13日

オテル・ド・ラ・マリーヌ(Hôtel de la Marine)
 パラスホテルのオテル・ド・クリヨンと双子のようにコンコルド広場に臨む新古典主義の歴史的建造物。18世紀の建造時には王室家具保管所、2015年まで海洋省が使っていたが、フランス文化財センターの修復工事により、保管所長のアパルトマン、小サロン、食堂等、18世紀の生活美学・装飾芸術が見事に甦り、2021年6月にオープンした。見学コースは3種類あり、いずれもヘッドフォンでの自由見学となる。ミシュラン2つ星シェフ、ジャンフランソワ・ピエージュがプロデュースする地中海料理のレストラン「Mimosa」を併設している。

住所:2 Place de la Concorde 75008 Paris
開館:10時30分-19時 (金曜22時まで)、中庭は9時から午前0時まで開放
料金:11.5ユーロ、13ユーロ、17ユーロ

ナポレオン1世の戴冠記念の舞踏会が開かれ、その回廊から国王ルイ・フィリップがコンコルド広場へのオペリスク設置を見守った。18~19世紀の壮麗なフランス装飾芸術を体感できる文化遺産。©Jean-Pierre Delagarde – CMN

18世紀のエスプリが息づく、瀟洒な午餐のテーブルを再現。©Benjamin Gavaudo - CMN

カルナヴァレ美術館(Musée Carnavalet)
 1880年に開館したパリ最古の市立博物館。4年にわたる大規模な改修工事を経て 、2021年5月末リニューアルオープンした。書簡作家のセヴィニエ夫人が住んだという16世紀の貴族の館を舞台に、先史時代から現代までパリの長い歴史が綴られる。王妃マリーアントワネットの絹の靴、アルフォンス・ミュシャが内装を手がけた宝飾店フーケ、マルセル・プルーストの部屋など、必見のコレクションが目白押し。フランス式庭園の中庭にオープンしたカフェテラスもおすすめだ。

住所:23 Rue de Sévigné 75003 Paris
開館:火曜〜日曜10時-18時
料金:常設展は無料

16世紀建造のリニュリ邸を17世紀に建築家マンサールが改装。1866年にセーヌ県知事オスマン男爵が「パリ改造計画」の下、古いパリの歴史を保存する目的で買収し、歴史博物館として開館した。

かつてパリの街を彩った様々な商店の看板たち。

サマリテーヌ百貨店(Samaritaine)
 老朽化により閉鎖されていた1870年創業のパリの老舗百貨店サマリテーヌ(LVMHグループ)が2021年6月、16年ぶりにリニューアルオープン。5つ星ホテル(Cheval Blanc)、スパ、託児所、オフィス、公営住宅を併設する複合施設として生まれ変わった。アールヌーボー・アールデコ様式の歴史的建造物「ポン・ヌフ館」、妹島和世・西沢立衛率いる建築家ユニットSANAAが手がけた、斬新な波打つガラス張りが印象的な「リヴォリ館」の対比に目を奪われる。館内のあちこちに飲食スペースが設けられている他、「ポン・ヌフ館」の最上階にあるバー・レストラン「Voyage」は深夜2時まで営業。

住所:9 Rue de la Monnaie 75001 Paris
営業:無休 10時-20時 (1/1、5/1を除く)

メイン・エントランスがある「ポン・ヌフ館」はアール・ヌーヴォー・アール・デコ様式。2010年にプリツカー賞を受賞した「SANAA」が手がけた、波打つガラス張りのファサードが印象的な「リヴォリ館」はストリート・ファッションが中心。

ガラス張りの天井から柔らかな自然光が降り注ぎ、その周囲はフランツ・ジョルダンが手がけた暖かい色合いの孔雀の壁画が取り囲む。

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