【発行人コラム】「海外旅行に行けない今」⇒いや、行けます

 「海外旅行に行けない今」「海外旅行には行きたいけど行けない」等々マスメディアやネットではあたかも海外渡航は禁止されているかのような報道ばかり目に付きます。

 そもそもコロナ発生から今まで、一度たりとも海外渡航が法律で禁止された事は有りません。たしかに、少し前までは事実上行けないに等しい状況でしたが、少なくとも我が国の水際対策の見直しや世界各国の入国規制の緩和に伴い、今ではワクチン接種等を条件にほぼ規制無しに日本人が入国出来る国は100を超えています。

 3月24日のコラムでも触れましたが、筆者の周りでもハワイとロスに出張で行った方、ヨーロッパに3週間の出張&ワーケーションに今まさに行っている人、昨晩シンガポールへ向けて飛び立った人等々、もはや海外渡航は珍しいとも感じません。

 実際、当社の国際航空券発券部門における3月出発の発券枚数、GDSから聞く予約件数共に2月の2~3倍で推移しており、行く必要が有る人、どうしても行きたい人は既に動き始めています。コロナやウクライナの影響はもちろん、航空運賃の高騰等もあり、誰でも気軽に行けるような状況では有りませんが、それでも少なくとも昨年までとは状況は全く変わっています。

 しかし、これらの事実が報道されることは極めて少なく、大半の日本人はまだ海外へ行ってはいけない、行けないのだと思わされていると感じます。

 もちろん、自分のためにも他者のためにも、十分な感染対策を講じるのは当たり前ですが、3回目のワクチン接種を終えても、水際対策が緩和されても風潮に大きな変化が見られない現状に大きな違和感を感じます。

 海外旅行を扱う旅行会社の皆さん、実際に手配をされ、海外へ行かれたお客様から話しを聞き、良いことも悪いことも含め、どんどん発信していきましょう。

 そして可能であるなら、或いは多少の無理をしてでも観光産業にかかわる我々自ら国内外(国内旅行に対する報道も偏っていると感じます)へ赴き、自らの言葉で実際に感じたこと、旅の効能、リアルで人と会うことの意義をSNSでもなんでも使って、周知していくべきかと思います。

 一人ひとりの情報発信力は弱くても、観光産業に属する数十万人の内数%の方が情報発信をすれば、一定の成果が出るはずです。

岡田直樹
㈱エフネス代表取締役社長兼トラベルビジョン発行人。27歳でエフネスの前身㈱ルゥエストを創業し、32周年にあたる今年に至る。旅行素材のホールセール、観光関連企業への決済サービス提供、緊急対応代行、業界誌トラベルビジョン運営等々、主に観光産業内のB2B事業に携わる。
㈱ティ・エス・ディ代表取締役、一般社団法人インバウンドデジタルマーケティング協議会理事、㈱ミックナイン社外取締役​