IT系に行った元社員が振り返る今週のニュース ー JATAのハワイ視察に何故批判コメントがつくのか

  • 2022年3月27日

 先日、ここ2回の当コーナーを読んだ友人から「JATAのこと珍しくめっちゃ褒めると思ったらまた叩くんかい」と笑われました。私としては別にJATAだから批判しているわけではなくて、良いことを言ってくれてたりしてくれてたら素直に感謝して称賛するし、批判すべきことはしているだけのつもりなのです……もし私の言ってることがそもそもJATAの思惑とずれているというのであればそれを表明していただけると、私はもちろん読者の方々である旅行業界の皆様のためにもなると思うんですけどね。JATAの広報の方とかトラベルビジョンに公式アカウント作ってくれたりしないでしょうか。

 さて本題。本日触れるのは二本ともJATAの記事です。JATAフォーラムの中小企業の生き残り策については本当に良い内容でした。皆様もう読まれましたか?

 旅行業の中で事業拡大をされたケースも、業界外で新規事業を始められたケースも取り上げられており、未だ苦しい状況が続く旅行業界において非常に勉強になるケースが取り上げられていて、特にJATAの主要な会員である中小旅行会社の方々は一読の価値がある内容だと思います。各社の人材に対するアプローチなども為になりますし、経営者ではなく従業員でも業界内でどの企業がコロナ禍でも人材に対して手厚くケアをしたのかという情報は将来絶対に役に立つ内容だと思います。個人的には「両利きの経営」に触れられているのも嬉しかったです。新規事業にどうやって取り組むのか、というのはもう中小企業も避けられないポイントでしょうから、そういったことが実はすでに経営学で理論としてあることは企業規模問わず知っておくべきことだと思いますし、JATAがそういうことを周知されるのは業界にとって大事だと思います。

 これは完全に余談ですが、記事最後に金融機関との付き合い方について触れられていますが、トラベルビジョンはまた「銀行はこう使え!」シリーズ再開しないんですかね? コロナ関連の補助金に関する返済が始まる前の今だからこそ、観光産業で経営をされている方々が知りたい内容はたくさんあると思うのですが。

 さて、一方で同じJATAでもハワイの視察団に関する記事はトラベルビジョンでは批判が目立ちました。これはまず、JATAが視察を出すこと自体は真っ当なのだと思います。こんな状況で海外に各旅行会社がそれぞれ視察を出すなんてことは現実的でも効率的でもないですし、それでは観光地との信用を築くということにあまり寄与しないでしょうから。

 それでもコメントに批判が集まる理由は、まずはハワイ視察の前にやるべきことがあるであろうということ、現場に関係ないJATAのお偉いさん方が行ってそもそも会員に何が還元されるのかという信用のなさ、そもそもこのタイミングで本当にハワイなのか、などということが業界の皆さんとしても疑問を呈したいところだと思います。(媒体の色ということもあるでしょうが‥‥)

 個人的な意見を言えば、ハワイであることはまあ真っ当かなとも思います。やはりなんだかんだハワイは日本人にとっては最高のディスティネーションの一つですし、海外旅行に普通に行けるようになれば日本人が行きたいリゾートの一つでしょう。そのためにもJATAとして視察するのは決して間違ってはいないと思います。その為にやはり日本の業界を代表できる方が行き、今後のハワイとの関係性を強める必要もあるでしょう。一方で21人で行く必要や、行くとして現場の人間を何人含めるのかなどは気になるところですし、その前にPCR検査の点などは先にしてほしいというのはまさしくそのとおり。こんな視察旅行など些事に過ぎないといえる時代もあったのでしょうが、この苦しい時代に大名旅行へ行ってもらうために、皆様も会費を払っているわけではないでしょうから。

 JATAが真っ当で旅行会社に還元される活動を行い続け、業界全体から信頼を得て、トラベルビジョンがJATAを批判したなら「トラベルビジョンは間違っている」というコメントが大量につくような状態が、業界としては健全なのでしょうけどね。