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今後のホテルが問われるのは「人材確保能力」-リクラボ 久保亮吾氏寄稿

  • 2022年3月9日

今後も新規開業するホテルは多い

 2014年以降に計画されたホテルのうち、コロナになったことで計画自体をかなり後倒したものもあります。また、そもそも2022年以降に予定していた開業計画もあります。

 一概に言えませんが、こうしたホテルを計画しているオーナー企業は「なんとしても五輪需要をとりこまなきゃ!」という短期視点で動いていない会社が多い。すなわち体力のある大手資本です。余裕があるので、無理やり五輪に間に合わせていないのです。

 彼らが開業しようとしているホテルは必然的に世界的有名ブランドであったり、計画自体が世間から注目されるビッグプロジェクトであったりと、メディアに取り上げられる頻度も高いホテルとなります。

 こうした“目立つホテル”に吸引されていく人材も多いですから、特に前述のように既存ホテルで疲弊してまっている人たちを中心に流動します。

◆今後開業を予定しているホテル
新規開業予定ホテル(含む、名称仮称案件)開業予定年客室数オーナー会社
ザ・リッツ・カールトン福岡2023年162室積水/西鉄5社JV
ヒルトン横浜2023年339室ケン・コーポレーション
ブルガリホテル東京2023年98室三井不動産
ジャヌ東京2023年120室森ビル
新宿東急ミラノ再開発2023年600~700室東急電鉄
デュシタニ京都2023年147室安田不動産
京都東山 Banyan Tree2024年52室ウェルス・マネジメント
京都東山 SIX SENSES2024年81室ウェルス・マネジメント
フォーシーズンズホテル 大阪2024年178室東京建物
シャングリラ京都二条城2024~2025年80~100室サムテイ
リージェント京都2024年86室GI キャピタル・マネジメント
フォーシーズンズホテル 沖縄2024年278室ベルジャヤ・コーポレーション
野村不動産芝浦一丁目計画2025年野村不動産
ウォルドーフ・アストリア大阪2025年252室オリックス不動産
ウォルドーフ・アストリア東京2026年197室三井不動産
帝国ホテル京都2026年60室学校法人八坂女紅場
TOKYO TORCH(東京駅前常盤橋プロジェクト)2027年三菱地所
※フルサービスホテルを中心に注目される主要プロジェクトを列挙

新卒採用は青田買いが始まっている

 2023卒の学生の新卒採用も2月に入ってから急速に活発になっています。2022卒に関しては各社ともかなり控えめな採用計画だったのですが、ここにきてリストラも終わり、「さあ、血の入れ替えだ」という感があります。くわえてもちろん新規開業ホテルの新卒採用も活発です。

 リアルで予定されていた企業説明会がオンラインに変更されたりと、企業も学生も臨機応変な対応を求められる本年の就活ですが、企業側の採用意欲が高いことはヒシヒシと感じます。