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【スイス現地レポート】ロックダウンなしの冬を迎えられるか?COVID証明の本格利用で始まった新たな生活

2022年末に新たにゴールデンパス・エクスプレスが登場
ツヴァイジンメンでの乗り換えが不要に

 ユングフラウ地方の玄関口インターラーケンとモントルーを結ぶ人気観光列車ゴールデンパス。スイスの2つの異なる民間鉄道会社(MOBとBLS)がつなぐ路線で、途中のツヴァイジンメンを境に線路の幅が変わり、現状では、乗客は一度ツヴァイジンメンで乗り換えしなくてはいけません。しかしこの度、MOB (モントルー・オーベルラン・ベルノワ鉄道)が、列車が走行中に線路幅に合わせるため車輪の幅を切り替える方法を実現化し、同じ車両のまま乗り換えなしに、同区間を結ぶことが可能となりました。「ゴールデンパス・エクスプレス」として、約1年後の2022年の12月11日から運行を予定しています。スーツケースなどの重い荷物と共に乗り換える必要がなくなり、より快適に、そして効率よく同路線を利用できるようになります。

年年末より、ゴールデン・パス パノラミックの車体カラーも新しくなっています。

 車窓から風光明媚な景色が見られるのはもちろんのこと、VIP席付きのパノラマ車両やオリエントエクスプレスを彷彿とさせるクラシカルなベル・エポック車両など、工夫を凝らした車両に乗車できるのもゴールデンパスの人気の理由のひとつです。新「ゴールデンパス・エクスプレス」には、1等よりも上の「プレステージ・クラス」も登場予定で、食事なども含めさらに豪華で快適に列車の旅を楽しむことができるでしょう。

 また、ゴールデンパスはスイスの観光列車の中でも走行中の高低差が一番少ない路線を走る列車で、そのことから、身体への負担がより少なく、お年寄りや心臓に持病を抱えた旅行者などに適しているとのことです。

クラシカルなベル・エポック車両

シヨン城にカフェがオープン

2020年6月にオープンした「カフェ・バロン」。見応えたっぷりのシオン城見学のあとの休憩にうってつけ。

 レマン湖地方を訪れる観光客に人気のシヨン城。昨年6月に、隣接するカフェ「カフェ・バイロン」がオープンしています。シヨン城を眺めながらの休憩が可能で、クレープやワッフルなどのカフェメニューのみならず、ハンバーガー、ホットサンド、ロシュティなどのランチメニューも揃えています。また、シヨン城が有する葡萄畑(城から徒歩10分ほど)で作られ、城内でしか販売されていないワイン「Clos de Chillion」も飲むこともできます。



コロナ禍中初の大規模業界イベント
スイス・トラベル・マート(STM)を開催

スイス政府観光局日本支局のサラ・ロロフ氏、スイス政府観光局副局長のウルス・エバーハルト氏、日本からのバイヤーの参加者。©スイス政府観光局

 スイス政府観光局は10月10日から14日、スイス最大のインバウンド旅行見本市「スイス・トラベル・マート(STM)」を開催。290のスイス観光関連サプライヤーと世界40ヶ国から350名のバイヤーが参加し、活発な商談会を行いました。日本からも計5名のバイヤーが参加し、そのうち2名は日本から渡航しての参加。スイス政府観光局日本支局長のサラ・ロロフ氏は、コロナ禍で行われる初めての業界関連の大規模なイベントが実現したことについて、「(このSTMの開催は)非常に特別。見本市開催中は終始活気に満ち溢れていて、参加者全員にとって勇気づけられ、前向きな希望が持てる機会となりました」とコメントしています。また、日本からの渡航を実現させ参加したバイヤーの方々については、「コロナ禍であっても通常通りのスイスの街並みや混雑した空港の様子に感心していました」と、現地を視察してもらう上でも非常に有意義な機会であったと語っています。


取材協力
スイス政府観光局、スイス・トラベル・システム、モントルー・ヴヴェイ観光局