18年は「変革の時代の幕開け」、各社が心機一転-年頭所感(1)

  • 2018年1月4日

全国旅行業協会(ANTA)会長 二階俊博氏

 昨年10月には本部事務所を港区赤坂に移転した。今年はまず、2月14日に高知市で第13回の「国内観光活性化フォーラムinこうち」を開催し、地域の観光資源を生かした国内旅行の活性化につなげていきたいと考えている。

国内観光については「観光復興支援キャンペーン」を展開するとともに、観光庁や都道府県、旅行・観光関係の諸団体と協力して、需要喚起を通じた振興に努める。国際観光については、我々観光業界が先頭に立って、さまざまな国・地域との双方向交流に取り組む。また、1月4日から施行された改正旅行業法による旅行取引の適正化、旅行の安全確保、旅行者の利便の増進にも万全を期す。

 観光が明るくなれば、世の中は必ず明るくなる。これまでに培ってきた長年の経験と英知を結集して力を発揮し、明るい未来の実現と観光産業の発展のために頑張ろう。


日本海外ツアーオペレーター協会(OTOA)会長 大畑貴彦氏

 今年は1月4日に「旅行サービス手配業」の登録制度が施行された。同制度の開始によって「旅行者の安全」や「良質なサービスの提供」、並びに「公正な事業者間取引」が確実に実施される。対象は訪日旅行と国内旅行のみで、会員の主力事業である海外旅行は除外されているが、OTOAとその会員企業は「その道のプロ」としてこれまでと同様に「当たり前の業務」を続け、新制度の定着に向けて努力するので、安心して手配をお任せいただきたい。

 海外渡航者数は上向き傾向であるものの、昨年もテロ事件は各地で発生し、加えて北朝鮮のミサイル問題などもあり、観光旅行は苦戦を余儀なくされた。さらにてるみくらぶの大型倒産が旅行業界に対する信頼を著しく損ね、消費者の旅行意欲を減退させた。さまざまな対応策が実施されるとは思うが、今後は航空運賃であれランド費用であれ、旅行者から預かった費用を早期にサプライヤーに支払うことも、消費者の被害を最小化するのではないか。我々業界関係者はグローバルスタンダードに倣って、一層の改善をすべきだと思う。

 海外旅行の推進については、JATAのアウトバウンド促進協議会が昨年2月に設立され、OTOAのメンバーもJATA会員や政府観光局、大使館、宿泊施設、運輸機関、メディアなどの皆さんとともに協同して年間出国者数2000万人の達成をめざして、活動を進めている。今後の活動の活発化と効果的な施策により、海外旅行がより大きく成長することを期待している。


日本外航客船協会(JOPA)会長 山口直彦氏

  おかげさまでクルーズ業界は好調を維持しており、日本のクルーズ人口は2017年も最高記録を更新したと見られる。ここ数年は、日本市場を牽引している欧米系の外国船社が中・大型客船を定常的な日本発着クルーズに投入して市場を開拓しており、今年は冬期を含む通年で日本発着クルーズを展開する船社もある。19年には大手旅行会社が外国客船をチャーターして世界一周クルーズを実施するが、こうした積極的な取り組みは大変心強い。

 細やかなサービスで存在感を増している日本船社の集客も好調で、3年ぶりに世界一周クルーズを実施する「飛鳥II」はほぼ満室と聞いている。大型客船では寄港できない港や島を訪れる「にっぽん丸」や「ぱしふぃっくびいなす」の作り込んだクルーズも盛況で、日本客船と外国客船の住み分けが進む日本のクルーズ業界は、新たな共生の時代を迎えていると思う。

 03年から開始した「クルーズ・コンサルタント認定試験」の合格者は、昨年までに7381人に達した。クルーズに精通した旅行会社の販売スタッフの育成は、市場の開拓と活性化にとっては不可欠で、このような草の根的な活動が旅行会社の集客と商品造りにつながると確信している。

 一方で国際定期旅客船の利用者数は、訪日韓国人旅行者に支えられて昨年も100万人の大台を維持したと見られるが、日本人の利用者数はピーク時の半分にも満たない。近隣諸国との間には地政学的な問題などが横たわり、取り巻く環境は依然として厳しいが、1日も早く関係改善が進むことを願っている。

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