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プリファード、地方ホテルの加盟に注力、訪日客の取込強化

▽ブランド統合で認知度向上、モバイルアプリでサービス強化

山口氏  山口氏は、2015年にブランド名を「プリファードホテルズ&リゾーツ」に統一したことを改めて説明した。以前は加盟ホテルを6つのブランドに分けていたが、「国際的なホテルチェーンがブランドを増やすなか、シンプル化が重要」との考えから一本化し、旅行者のニーズなどに合わせて「レジェンド」「ラックス」「ライフスタイル」「コネクト」「プリファード・レジデンス」の5つのカテゴリを設けたという。

 山口氏はブランドを統一したことで消費者の認知度が向上しており、全世界の16年の売上高は前年比9.9%増の11億1000万米ドル(約1206億円)に増加したことを成果として語った。iPreferの会員数も、リブランド前から約2倍増の180万人になったという。なお、日本市場のみのデータは非公開。

 同社ではさらなる会員増をめざし、サービスを強化しているところ。モバイル経由の予約の増加に伴い、今年の4月にiPreferのモバイルアプリの提供を開始するとともに、会員を対象に、ホテルの設定する最低価格から宿泊料金を3%以上割り引くサービスを実施している。現在のアプリは英語版のみだが、日本語を含む多言語化を検討しているという。

 このほか、同氏は近年、ハイアットホテルズアンドリゾーツの「アンバウンドコレクション by Hyatt」など、ホテルチェーンが独立系ホテルを集めたブランドを設立していることに言及。「(独立系ホテルに)需要があるということに彼らも気づきはじめた。これまでの我々のビジネスが正しかったということでは」とコメントした。その上で「彼らの存在は『脅威ではない』とは言えないが、宿泊施設の皆様に我々のサービスを活用してもらい、費用対効果を確認してもらえれば価値は分かってもらえる」と自信を示した。