travelvision complimentary
itt TOKYO2024

現地レポート:ウィーン、世界遺産の旧市街を街歩き

  • 2016年12月15日

OS撤退もFIT市場拡大へ
便利な公共交通や「体験」アピール

公共交通機関が充実、ウィーンカードなら乗り放題

シェーンブルン宮殿は、スイートルームが2部屋あるのみだが宿泊することも可能

 ウィーンは公共交通機関が発達しており、地下鉄やトラム、バスを利用することで街歩きはますます便利になる。

 例えばウィーン観光で外せないシェーンブルン宮殿は、中心部のU2ショッテントーア駅からシェーンブルン宮殿があるU4シェーンブルン駅まで地下鉄で30分程度。地下鉄U2からU4に乗り換えが必要だが、駅に改札がなく乗車駅で切符を打刻するだけなので、乗り換えもスムーズにおこなうことができる。地下鉄は金曜日と土曜日、祝前日に終夜運転する点も利便性が高い。

リングトラムの乗降停留所はシュヴェーデンプラッツ広場

 また、旧市街の観光にはリングトラムもおすすめだ。リングトラムは旧市街のリング通りを1周約25分かけて周回するトラムで、10時から17時30分まで30分間隔で運行されており、貸し切りも可能。日本語を含む9言語の音声ガイドがあるのもFIT向きといえるだろう。

 そして、地下鉄とトラム、バスのチケットは共通でフリーパスや回数券が利用できるが、FITの旅行者ならば間違いなく「ウィーンカード」が便利だ。

ウィーンカードはホテルや空港の観光案内所などのほか、オンラインでも販売している

 地下鉄やリングトラムなどの交通機関が乗り放題になるもので、有効期間別に24時間、48時間、72時間の3種類が用意されている。シェーンブルン宮殿を含む多数の観光スポットやミュージアム、劇場、レストラン、カフェなどで合計210以上の特典を受けられることもメリットだ。

 料金は、例えば24時間乗り放題で13.90ユーロ。リングトラムの運賃が1周9ユーロであることを思えば格安だろう。しかも、旅行会社にとっては、販売代理店またはアフィリエイトパートナーとしてウィーンカードを販売しコミッションを得ることも可能だ。

レンタサイクルも盛ん。最初の1時間は無料で乗れるのも魅力的だ

 なお、今回は体験しなかったが2頭立ての観光馬車「フィアカー」もウィーンの街を楽しむための象徴的な存在。馬車は元々貴族のみに許された特別な交通手段で、中世の面影が色濃く残る街中を行けばきっとお客様の記憶に残るはずだ。