追い風吹く「一番近い欧州」、政府も支援-極東ロシア旅行

▽街は明るい雰囲気に、女子旅にもアピール

重田氏  JATA海外旅行推進部部長の重田俊明氏も、日露関係について「急激に変わりつつある」と述べ、今後の訪露旅行者増に期待。今後の商品造成の方向性については「極東ロシアは日本から3時間もあれば行ける。週末の女子旅なども可能で、さまざまな要素を取り込めば旅行者数は大きく拡大できる」との見方を示した。JATAは「ロシア観光促進ワーキンググループ」を設置し、12月21日に初回の会合を開く予定。年度内に2回から3回程度の会合を開催するという。

  セミナーではJATMの営業担当者や手配担当者が、ウラジオストクやハバロフスク、ペトロパブロフスク・カムチャッキー、サハリンのユジノサハリンスクなど主要都市の観光地やインフラを紹介。周辺でのハイキングなどもアピールした。また、運航中の航空定期便と来年のチャーター便のスケジュールについても説明した。

ハバロフスクのスパソ・プレオブラジェンスキー大聖堂  営業本部マネージャーで商品企画担当の保田実香氏は、ウラジオストクなど主要都市の近年の変化について説明。街なかには英語の標識やモダンなアート、おしゃれなカフェなどが増えたことで「ロシアに怖いイメージを持つ人もいるが、街は明るい雰囲気に変わりつつある」と伝え、シニア旅行に限らず女子旅や3世代旅行、卒業旅行などさまざまな形態にアピールできる旅行先に変わりつつあるとの見方を示した。

 そのほかには、JATMのグループ会社でヤクーツク航空(R3)とアンガラ航空(2G)の日本代表事務所を務めるインターアビエーション・ジャパンから、運航調整マネージャーの平林靖彦氏が登壇。2社の使用機材に関するプレゼンテーションを実施し、R3が使用しているスホーイ社の最新鋭機のSSJ100型機や、2Gが使用しているアントノフ社のAn-148型機など、日本人旅行者が利用する機会の少ない機材について、魅力を紹介した。