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読者レポート:インド東北地方の「インドにあらず」な魅力

  • 2016年4月19日

紅茶だけじゃないアッサム州と
大戦の語り部が生きるナガランド州へ

「日本のどこか」に似たコヒマで
ナガ族16部族の伝統文化に触れる

これがホーンビル(サイチョウ)  ナガランド州の州都であるコヒマでは、毎年12月に恒例の「ホーンビルフェスティバル」が開催される。これは同州の主要民族であるナガ族の16部族の伝統文化を失わないようにするために初められた祭りで、今では世界中の観光客を呼び込む催しとなっている。この祭りの観覧は、今回の旅行の主な目的の1つであった。

出演者は観客でもあり、他部族の出し物に見入っている  メインになる会場は、日本語に訳せば「ナガ族民俗村」というべき場所で、市内から南に4キロメートルほど下った場所にある。会場に入ると、インド国内はもとより欧米からのツーリストを多く見かける。が、日本人は見られず、それらしき女性1名を見かけただけ。地球の反対側の南米の祭りにまで大勢の日本人が押しかける時代であることを考えると、実に残念な思いであった。

これから首狩りに出かける準備中  ナガ族は非常に精悍な民族で、実は何十年か前までは、世界に名だたる首狩り族として知られていた。しかし宣教の結果、今や彼らの90%がクリスチャン。そのため、ナガランドでは我々の知るインドの姿はまったく見られない。

 コヒマは標高が1440メートルと高く、この時期の気温は東京の冬と同じ。そして、ナガ族はモンゴロイドであるため顔立ちが日本人と同じ、服装も同じとなれば、日本のどこかを歩いている錯覚に陥る。さらに、納豆に似た食品まであるのは驚いた。