地方創生の推進力-日本版DMO(3) 兵庫県豊岡市の取り組み

 兵庫県豊岡市は今年2月に「豊岡版DMO機構」を設立する。高速バス運行などを手掛けるWILLER ALLIANCE(以下、ウィラー)などとの官民連携で、広域観光や長期滞在を推進する。


地域をどう再編集し、どう売り込むのか

 豊岡市の真野毅副市長は「城崎温泉の宿泊日数は平均で1.5泊。インバウンド客に長期滞在をしてほしい。そのためには城崎に泊まって、温泉だけではなく、広域観光に導いていかなければならない。海の竹野、神鍋のスキー、地域の生きざま、営みをビジネスにつなげていく。それをやるのがDMO」と話した。

 また、WiFiや携帯電話のデータから地域での観光客の動向を統計的に捉え、戦略立案や実施検証につなげることも行う。ウィラーが培ったEコマースを活用して地域商社として観光商品の販売を手掛ける。

 真野副市長は「KPIとして20年に、豊岡全体で現在3万1千人の外国人の宿泊観光客を10万人に引き上げる。ただ数を増やすだけではなく、大切なのはコンスタントにロイヤリティーの高いお客様に来てもらうこと。私にとってのDMOはdon't miss Opportunity。地域に長く滞在してもらうオポチュニティに対して、自分たちの地域をどう再編集し、どう地域を売り込むのかだと思っています」。

 (16/03/08)


情報提供:トラベルニュース社